レピーターの受信部に使っているIC-2500の調子が悪くなってきたので、TM-833に換えることを考え中です。
TM-833にはTSU-8を装着しています。トーンスケルチが430/1200それぞれのいバンドで、異なるトーンで設定できるという、優れものです。
しかし、TM-833のDATA端子のSQ出力はトーンと連動していません。
東京WiRESハムクラブJQ1YDAのHPの情報(オリジナルはJL3OGC局)を元にして、以下解析しました。
東京WiRESハムクラブJQ1YDAのHPの情報(http://jq1yda.org/topics/wires/tm833/)では、TM-833のコントロール基板の本体側のチップ抵抗の一端から、TSQに連動した信号(TSQオープンで0V、TSQクローズで5V) を取り出すようになっています。
この作業のためには、コントロール基板と本体を繋いでいる2本のリボンケーブルを外す必要があります。
リボンケーブルは何度も挿抜するようには作られていません。リボンケーブルを外さないで、コントロール基板の本体と反対側で同様の信号が取れないか探しました。
東京WiRESハムクラブJQ1YDAのHPの情報の信号は、TSU-8がささっているコネクタの右から4つ目の信号と同じです。
この箇所だと、TM-833本体にパネルをとめているプラスチックのカバーを外すだけで作業が出来ます。
この箇所の信号は、430でも1200でも、とにかくトーンの乗った電波を受信すると5V→0Vと変化します。
レピーターの送信部をコントロールするためのSQ信号の作るためには、TM-833の430、1200のそれぞれのIFに使われているMC3372の13ピン(信号を受信すると1.7V→5V)の電圧変化と、TSU-8から取り出したトーン連動の信号とを、簡単なロジック回路に通す必要があります。(2018年04月17日)
2017年6月に行われたJARL社員総会の速記録がJARLのHPに上がりました。全66ページという長いものです。
昨年に比べて、C4FMレピーターに関する質問が増えましたが、理事会の回答は「現規定に合わないのでだめ」という従前のものの繰り返しです。
C4FMが広く使われているのは事実なのです。レピーターに関するJARLの規定を変更すれば何の問題もなくC4FMレピーターは設置でき、そのことがV/Uのアマチュアバンドの更なる活性化につながり、ひいてはバンド防衛にも資するはずなのですが、JARL理事会は動きません。
D-Star以外のデジタルモードで稼働するレピーターを認めても、JARL理事会や事務局に何の損害もないはずです。
要するにD-Star以外のものはデジタルとして認めたくない、というかたくなな姿勢は変わらない、ということです。非常に残念です。(2017年12月24日)
2017年9月12日発行のレピーター局の新しい免許状が、JARLから届きました。1200MHzは「1W」と明記されています。
ついにこういう日が来たのかと、思うばかりです。
ネットの情報では、今まで3エリア以外ではあまりなかった、FPU(放送用の無線局=1200MHzの一次業務)との関係での、臨時の停波が、1エリアでも2エリアでも増えてきているようです。
1200MHzが(も)どんどん使いにくくなってきている感がありますが、使わないバンドが召し上げられるのは間違いありません。
わが方もレピーター以外での1200MHzの活用を考えたいと思います。
(2017年09月17日)
2017年07月03日届いたJNによると、1200のレピーターで廃局が相次いでいます。準天頂衛星との関係で1200MHzのバンド利用が制限されようとしている流れの中で、実に残念です。
JARLは1200MHzのレピーターの1W低減化と新スプリアス対応の件で書類を1200MHzレピータの管理団体へ送付したのですが、その一つの結果が、廃局であると思われます。
アマチュア無線の活性化、バンド防衛という点でも残念です。
「1200MHzのレピーター1Wにしてください、新スプリアス対応もしてください。→「できないから廃局……」という流れを、JARLがどのように止めようとしたのか(あるいは何もしなかったのか)が問われると思います。(2017年07月04日)
日本のアマチュア局の免許制度は、世界の常識からはかけ離れたものです。従事者免許と局免許が別になっていることから始まり、開局、変更の度に申請や届けが必要で、費用も発生します。
レピーター局でも同様なのですが、局の設備の所有者/管理者(レピーター管理団体)と、免許人(JARL会長)が異なることにより、さらに煩雑な作業が生じます。
レピーター局の設備の変更に関しても、その申請先である総通と、レピーターの管理団体が直接交渉することができないのです。間にJARLが入ります。
包括免許にすれば、こういう煩雑なことも一挙に解決するのですが、その実現可能性は(ほとんど)ゼロです。
保証認定で利益を得ている組織があるからです。それは過去にはJARLであり、いまはJARDであります。(2017年06月20日)
2017年06月19日、JARLのレピータ担当から連絡があり、当局=総通にわが方の申請書類(20W以下の送信部の取り換え)を出したところ、保証認定を受けろと言われたので、保証認定料の負担をしてほしいということです。
レピータ局に関しても総通に対する免許手続は、一般のアマチュア局とまったく同じです。
免許状の、免許人がJARLの会長になっている以外は、わが方の免許状と同じものです、
なぜ20W以下の送信機の変更であるにもかかわらず、保証認定を受けねばならないのか、まったくもって不明であり、承服できないものです。
しかし、レピータの免許人がJARLの会長であり、なおかつ現在のJARLに総通相手に交渉をしてくれるような力量もないことを考え、JARLの指示に従うことにしました。(2017年06月19日)
1200MHzの1W低減化、および430MHzも含めて新スプリアス規制対応について、「① 送信部を新スプリアス対応の技適機種(1200MHzの場合は、DJ-G7のみ、430モノバンド機は10W以下では各社からハンディ機が出ています。)に取り換える変更申請でOKか、②またその場合は、技適機種20W以下の取り換えなので、JARLから各総通への変更申請のみで、JARDの新スプリアス確認保証は要らないのではないか?」とJARL業務課に問い合わせところ、2点ともそのとおりである、という返事をもらいました。
つまり、自作レピーターの場合、その送信部を新スプリアス対応の技適機種に取り換える申請(JARLへの申請書類送付)でOKのようです。
この場合には、JARDへ書類を送ることがないので、管理団体の経費負担はないと思われます。
まぁ実際にどのようになるのかは、まだ不明な点もありますが、わが方はこれで今回の件を乗り越えようと考えています。(2017年04月05日)
2017年04月01日、JN(電子版)で見ていた1200Mhzレピーターの件でも書類がゆうパックで届きました。
内容はhttp://www.jarl.org/Japanese/A_Shiryo/A-1_Repeater/1200MHz/information.html で参照できます。
日本の新スプリアス対応が世界標準とはかけ離れていること(JA以外では、新スプリアス対応でアマチュアが特別なことを要求されることはありません。)や、準天頂衛星との共存(?)のために、1200Mhzレピーターの1W化の是非については、もう問いません。
しかし、今回のJARLからの書類を読んでいて、1Wへの出力低減と新スプリアス対応という、違うことを同時にやってしまおうというところに、大きな無理があると感じています。
さらに1200Mhzのレピーター以外のレピーター装置を設置している場合には、その装置の新スプリアス対応に関しても、同時に書類を出せ、となっているのです。
1200Mhzのレピーターだけを設置している管理団体はごくごく少ないと思われます。しかし、1200Mhz以外の変更についての資料はまったくないのです。
まぁ良いほうに解釈すれば、面倒な1W化に関しての書類を先に送ったから、期限までによく考えなさい、ということのようです。
わが方が考えているのは、1200Mhzに関しては、新スプリアス対応の1Wハンディ機を送信部にする。430MHzに関しても、同様に新スプリアス対応のハンディ機(5W)出力に取り換える、という変更です。
この方法に関してのJARLの考えはまだ示されていません。
さてどうなりますか。(2017年04月01日)
うがった見方をすると、今回の件で最初の書類提出の期限が5月末になってるのは、JARLの社員総会で議論されるのを避けたためではないでしょうか?
社員総会の際には、すでに各管理団体から書類が提出されていて「後の祭り」状態になりそうですが、JARLの社員の皆さんは、是非ともこの件で、どのようになっているのか、社員総会での議題にしていただきたいと思います。
(2017年04月01日)
毎年CQ誌の1月号にはハム手帳がついてきます。DXCCカントリーリストや郵便料金表などもあって、非常に便利です。
その中にレピーター局の一覧もあるのですが、2015年版を見ながら数えてみると、アナログレピーターよりもD-Starのほうが多いのです。
D-StarのJA内での使い勝手の悪さはもうどうしようもなく、いまだにリフレクターの設置もできないシステムのままです。
また、D-Starのレピーターは自作するわけにはいかず(←国内の場合)、iCOMのを買うしかないのですが、非常に高額です。それにも関わらず、D-Starレピーターはどんどん増えています。(噂では、iCOMは実質無料でD-Star用のレピーター装置を配っている:いた ということです。真偽の程は不明ですが、そうとでも考えないと不思議なほどのD-Starレピーターの普及です。)
一方でレピーターバンドの上半分(430の場合は439.5~440)のアナログレピーターの部分はずいぶん空いてきています。(もちろん違法局は従来と同じように跋扈していますが、一旦その問題は措くとします。)
既設のアナログレピーター装置が耐用年数を超えて、メーカーでの修理も不可能になってきたのが原因だと思われます。今からアナログだけのレピーターをメーカーが売るとも考えにくいのです。
八重洲のC4FMレピーターも、物は完成していて、そろそろアメリカでは販売が開始されるようです。
八重洲のC4FMレピーターはアナログ運用も出来る使用になっています。詳細が発表されていませんが、どうもHTからのコントロール(ピポパで遠隔操作)で、デジタル、アナログの切り替えができるようです。
既設のアナログレピーターの取り換えとしても有望なのですが、日本では売り出される気配がありません。
デジタル通信としてJARLがD-Star以外の方式をなかなか認めようとしないことが、原因のようです。困ったものです。
(2015年1月13日)
アマチュアバンド内のモード別の周波数帯=サブバンドに関しては、現在は総務省の告示で法的な規制となっています。
20年ほど前までは、JARLの推奨としてのサブバンドでした。要するにアマチュア無線界内部での紳士協定であったのですが、よく分からない事情で法律の網が被せられました。
5年から10年に一度ほどの頻度で、アマチュア無線界の意見を吸い上げて、サブバンドの変更がなされます。前回の意見募集(VoIPが独立したサブバンドとして規定された時)の際に、50MHz帯にもレピーターの周波数帯を設けて欲しいと意見を提出しました。
諸外国では、50MHz帯にもレピーターが設置されています。JAでも53MHz~54MHzの「全電波形式(実験・研究用)」の1MHzの上下に100kHzずつのレピーター入出力の範囲を設ければ、十分レピーターの設置は可能です。
もちろん技術的な問題はあって、送信部と受信部のアイソレーションを確保するのがもっとも難しいことですが、アンテナを10波長(60m)離せば、これも簡単にクリアできます。
現在53-54の「全電波形式(実験・研究用)」はほとんど運用する局がなく、違法局の跋扈を許しています。
残念ながら、私と同じような意見を出した方は他に1名しかいなかったとかで、50MHzのレピーターはまだ実現できていません。残念です。(2015年1月13日)
数年前から1200MHzバンドでのレピーターが規制されるのではないかと言われています。現にJARLでは1200MHzの新規のレピーターの申し込みは受け付けていません。
根本的な原因は1200MHzのアマチュア業務は二次業務でしかないからです。今まではこのことを意識せずに運用することが出来たのですが、準天頂衛星の運用で、一挙に問題が大きくなりました。
2015年になってから政府は準天頂衛星の数を増やすことを発表しました。
たしかに一次業務には勝てないのですが、何とか1200MHzのレピーターも今までの通りの運用ができるように、JARLも総務省などに働きかけて欲しいと思うのですが、期待薄です。
かつてJARLの理事やJARDの理事あるいはTSSなどには、郵政関係の役人が大量に天下っていたといいます。それが事実であったとしても、いまさらそのことの是非は問いませんが、そういうパイプが今でもあるのなら、何とか日本のアマチュア業務がもう少し運用のしやすいものになってもいいのにと考えます。
しかし、紙だけの審査に何千円も取る保証認定でうま味をしめた人たちが、包括免許などの実現に動いてくれるとも考えられません。先は暗い??
(2015年1月14日)
1200MHzの増設時から送信用のアンテナには、D-130という25-1300MHzという広域のディスコーンを使ってきました。同軸はその時の手持ちの8D2Vを15mほど引っ張っていたのですが、どうにもダウンリンクが弱くなったので、取り替えました。
アンテナはコメットの古い430/1200のGPです。1200MHzのゲインは6dBほどです。同軸は10DFBに替えました。
期待通りにダウンリンクは非常に強力になりました。
ところが、とんでもない副作用が生じました。強くなったダウンリンクで、レピーターの受信部(IC-2500)が混変調を生じて、音声が非常に通りにくくなったのです。
デュープレクサーなしで送受別々のアンテナでうまく動作していたのは、今までのアンテナ+同軸で、ちょうどいい加減のダウンリンクになっていたからでした。
ヤフオクでは48000円で安展のデュープレクサーが出ていますが、手が出ません。
JARLの1200支援しません方針の後に、かなりの1200MHzのレピーターが廃止され、デュープレクサーも余っているはずなのですが、すでに粗大ごみになっているのかもしれません。困っています。(2015年3月26日)
2016年1月8日に、JARLの総務課から1200MHzのレピーターについて、1/28~1/31の間、停波するようにという「依頼」が来ました。1/31に大阪市内南部で行われる、大阪国際女子マラソンでFPU(放送用の中継)が使うので、その間遠慮しなさい、ということです。
1200MHzのアマチュア業務は2次業務です。1次業務の局から「邪魔だ」と言われたら、無条件で引き下がるしかありません。
後から割り込んだFPUが1次業務というのは少々割り切れないのですが、まぁ仕方がありません。
レピーター局の免許人はJARLの会長です。そこへは近畿総通からの正式な文書が届いているはずなので、それを見せてくれるようにJARLに申し出ています。
1200MHzの免許を受けているアマチュア局は相当数あると思うのですが、たしかにあまり熱心に運用されているとは思われない感があります。
もともとFPUは700MHz帯が使われていたのですが、そこが全世界的に携帯電話に使われるようになって、FPUの移動先として目をつけられたのが、1200MHzでした。
権利は行使しないと剥奪されます。これは無線に限ったことではなくて、世界史の常識です。とにかく2次業務でもどんどん1200MHzの運用を続けることが大切だと思いました。(2016年1月12日)
総務省からJARL=レピーターの免許人はJARLの会長=には、停波要請に関して、何か文書が来ているに違いないと思って文書の開示をJARLに要求したら、なんと「総務省からはメールだけです」という返事と、メールの文面が引用されて送られてきました。
法律上はアマチュア局もFPUも同じ立場の無線局です。1200MHzに関しては、二次業務のアマチュア局は、一次業務のFPUに対して、混信などを与えてはいけないのですが、それにしてもメールで「邪魔だから停波してね」というのは、あまりにもアマチュア局が軽く見られていて、面白くありません。
せめて、正式な文書を出せ、というくらいのことはJARLが総務省に言ってくれたらいいのですが、昨今のJARLの力や方針では、とうてい無理でしょう。
(2016年1月15日)
秋月のキットに録音再生キットというのがあります。1650円で170秒も録音、再生できるという優れものです。これにディスクリートで制御回路を作って、パロットレピーターの実験をしていました。
うまく動作もできて、それではTRXに繋いで室内での交信実験に移るとするか、と思ってスケルチの取り出しや、接続コードのハンダ付けなどをして、おもむろにキットのほうの電源を入れたら、昨夜まで動いていたものが、動かないのです。
このキットは5Vで稼働します。シャックのDC電源は13.8Vの系列のものです。そこから秋月の新発売のDC-DC降圧キット(LXDC55というムラタ製作所のIC使用)で、5Vを供給するようにしました。
無線機用の13.8Vから5Vに落とすのは三端子レギュレーターでできるのですが、何しろ発熱が大きいのです。500mAも流れたら、4Wほどが熱になります。かなり大きい放熱板が必要になります。
そこで、目をつけたのがこのDC-DCコンバーターです。90%以上の効率があるようです。使っていても、HF帯にノイズをまき散らすようなこともないのです。
ところが、何かのはずみで、電源のパイロットランプにしていた。LEDの足が短絡して、5Vラインがショート状態のままになっていたようです。
このICには出力の短絡対策もなされているのですが、運悪く、それも働かず、出力がオープンになったらよかったのですが、入力=13.8Vが出力にそのまま出るという壊れ方をしました。
当然のこととして、録音再生キットも破損したのでありました。
(2016年2月3日)
2月の入ってから、秋月電子の録音再生キット+リレー多用の回路、RaspberryPi?+USBオーディオデバイスという2種類で、パロットレピーターの実験をしてきましたが、どちらにも解決できていない問題があります。
4時間程度の稼働ならどちらも動作に問題はないのですが、それ以上になると不具合が生じます。
そこで考えたのが、余っているMacMini?にI/OとしてArduinoをくっつけるというものです。Macの場合、音声以外の入出力の制御はシリアル(もちろん、USBシリアル変換器を使います)で行おうとすると、不可能ではありませんが、非常に面倒です。
そこで、数年前に入手して使わずじまいになっているArduinoUno?を思い出しました。
Arduinoは単体でも動作するマイコンですが、MacのI/OとしてMac上のPureDataから簡単に制御できます。これを使うと、Macの入出力(デジタル=スイッチ的なもの、アナログ=VRによる変化)が簡単なパッチでOKになります。
PureDataの録音→再生のルーチンはRaspberryPi?上で稼働していたパッチからコピペで貼り付け、I/Oの部分だけ書き換えました。
これでパロットレピーターは一応の完成となりました。
パロットレピーターのノードTRXには、「SQ(オープンで5Vが出るもの)、PTT、マイク入力、スピーカー出力、グラウンド」の5端子があれば、どんなものでもOKです。
まずはDR-06HX(50MHzのFM機)で実験。もちろんOKです。ついで、FTM-100DHのDATA端子を使ってみました。
FTM-100DHもDATA端子はFTM-400DHと同じminiDINの10ピンです。基本的にはWiRESXのHRI-200の接続するためのものですが、TNCにも繋ぐことができます。
TNCに繋ぐ設定にして(FTM-100DHのセットメニューのあれこれを設定)みると、うまく動作しました。
八重洲のC4FM機にはAMSという受信電波のモード(C4FMかF3Eか)に応じて、送信モードも変更するという面白い機能があります。
これを有効にしておくと、HTからパロットレピーターにF3Eでアクセスすると、ノードからはF3Eで返ってきて、C4FMでアクセスするとC4FMで返ってくる、というシステムが簡単に出来ました。(2016年2月21日)
2015年10月半ばに、レピーター装置(430MHz)の送信部変更の申請をしました。
普通の場合は、免許人=その局の設備の所有者ですが、レピーター局は違います。免許人はJARL会長です。
会長が変わると免許人も変わって、総通に対しての届けも必要になり、免許状も新しいものになります。
80年頃に日本でも初めてレピーターが許可され、最初は直轄局=免許人も所有者もJARL=もたくさんあったのですが、今は団体局だけになっています。
JARLの財政事情を考えると仕方ないと思います。
設備が古くなって、取り替えたりする場合は、まずはJARLのワイヤレスネットワーク委員会(以下WNC)に申請をして、その許可を得る必要があります。
もちろん、必要な書類などはレピーターの管理団体が作成します。WNCの許可が出たら、それをJARLがJARDに出して保証認定を受ける、という段取りです。
何とも面倒で、費用もかかる=電子申請なら費用が発生しない場合がほとんど=のですが、仕方がありません。
今回、私が管理団体の代表をしているJP3YHPの430MHzに関して、設備の取り替えを申し出ました。
内容は従前の430MHzのTRXを組み合わせた物をやめて、YaesuのDR-1Xにする、というものです。
DR-1Xは海外ではすでに販売されていて、F3EもC4FMも使えるレピーターとして、実績があります。
アメリカで売られているものは430MHzと144MHzの両バンド対応で、出力も20Wです。これを日本仕様=430MHzのみにして、出力も10Wに調整する=にメーカーに変更してもらって、それを使うということです。
JARLはデジタルモードとしてD-Starを推奨しています。レピーター局でもデジタルモードで許可されているのはD-Starだけです。
D-Starが優れているのかどうかは別として、D-Star以外のデジタルモードをレピーター局として認めるのかどうかが、今回の変更申請の要です。
3/4現在、JARLからはまだ返事がありません。さてどうなるでしょうか。
2015年10月半ばに変更審査を要求した件に関して、2016年3月14日になって、ようやくJARLから、次のような審査結果が来ました。
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JP3YHP FMレピータ局管理団体
代表者:JA3VQW 多田 浩 様
お世話になります。
さて、先にご要望いただいていました、FMからC4FMレピ
ータへの取替要望につきまして、ワイヤレスネットワーク
委員会の審査結果を次のとおりお知らせいたします。
C4FMモード 430MHz帯
変更を認めないとの判断です。
※ 現時点では、アナログ若しくはデジタル方式のレピ
ータについてしか規程が無く、アナログとデジタル方
式両用のレピータについては規程が無いので取扱でき
ない、との理由です。
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要するに門前払いですが、「規定がないから取り扱いできない」という、非常に奇妙な(あるいはお役所仕事的には「立派な」)理屈です。
まったく承服できるものではないのですが、百歩譲ってJARLの今回の審査が、JARL内部の取り扱いとしては正しいとしても、このままでは、いつまでたっても、レピータを使って新しいデジタルモードを実験研究することはできないことになります。実験や研究をしないアマチュア無線はありえません。
電波法のアマチュア局の規定は「金銭上の利益のためでなく、もっぱら個人的な無線技術の興味によって自己訓練、通信及び技術的研究の業務を行なう無線局」です。
JARLのHPにも掲げてある「アマチュアコード」の4番目に、「アマチュアは進歩的であること」とあるのですが、その精神はいったいどこへいったのでしょうか。(2016年3月)
2016年3月14日に門前払いを受けたC4FMレピータ装置への変更ですが、このまま黙っておくのもよくないので、異議申し立てを行いました。
さてJARLはこの件でどういう判断を下すでしょうか。注目したいと思います。
(2016年4月14日)
igi2.pdf
ついに総務省は1200MHzのレピーターの出力を1Wにする、という案を出してきました。
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban15_02000107.html
286ページにも渡る膨大な参考資料の1200MHzにかかる前半の大半を、アマチュアレピーターに割いています。
結論ありきの「案」です。1200MHzのレピーターの平均稼働率を16%としています。1時間のうちに送信時間が10分弱もある、という計算ですが、このようなレピーターはごくごく少数です。
一方で、FPU(最大出力は25W)に関しては、マラソンなどでの使用しか考えていないような内容で、現行で共存OKという結論です。
もともと、使われていない時間の多い1200MHzに目をつけて、そこに準天頂衛星の運用バンドを持ってきた訳です。
ごまめの歯ぎしりですが、反対意見を出しました。
JARLのHPにもいち早く、この件は出ています。JARLがアマチュアバンドに関することでいち早く報道する際には、もうすでに「内々で」話がついているような場合が多いと思います。
472kHz帯の200m以内に人家がないこと、というほとんど実現不可能な条件が明らかになった時も、JARLはすぐに報じました。
さて今回の総務省の案に、JARLはどう意見を出すのでしょうか?
(2016年4月27日)
行政の審議会の「案」は、たいていの場合「案」ではなく、発表された段階ですでに「決定」です。というよりも、何か審議することを要請されて審議会が開かれた段階で、ほとんどの場合は結論ありきです。その結論に向けて審議され答申案が作成されます。
行政とはそういうものです。
今回の1200MHzのレピーターの出力低減案に関して、仮にJARLが事前にその内容を知っていて、あるいは案に対して意見を求められていても、驚きはしません。
ただし、既得権が剥奪される場合には、それに見合うことを要求しないと、どんどん押し切られます。
例えば、472kHzの200mの条件を緩和することとの取引をしたり、あるいは新スプリアス規定の件で、簡便な手続き=これはJARDの懐を増やすだけです=などということではなく、新スプリアス規定を満たしている旧スプリアス機は、そのままで新スプリアス規定をクリアしたと見なす、というような折衝をJARLが総通としていて、今回の「案」に何も意見を出さない、あるいは「案」に賛成する意見を出すというのであれば、一定の理解はできます。
これからのJARLの動きに注目したいと思います。(2016年4月28日)
5月6日付けのJARLのメールマガジンが配信されました。「ニュース」ではなく、JARLのHPや他のHPですでに広く知られているようなことばかりです。
いつもはざっと項目を斜め読みするだけなのですが、今回は先日の1200MHzのレピーター出力低減の総務省の審議会案に対する、パブコメ募集のことが載っているかどうかに注目しました。
予想通り、まったく載っていませんでした。ということは、JARLは総務省の案に対して意見を出さない、という立場をとったということでしょう。
JARLは1200MHzのアマチュア業務が二次業務なので、レピーター局の出力低減はやむなし、と考えているのでしょうが、話はレピーターだけにとどまるとは思えないのです。
とにかくJARLにはバンド防衛という意識が、まったく欠けているとしか思えません。(2016年5月6日)
2016年7月4日に公開された理事会の報告では、JARLは5月31日に、意見書を出した、ということです。内容については記されていませんが、さてどういうものであったのでしょうか。JARLの「弱腰」やここ数年の1200MHz帯に関する動きを見ていると、総務省の案に反対で意見を出したとは考えにくい感じです。(2016年07月05日)
5/13に会長名での回答がきました。異例の速さです。
昨年出した変更申請が却下された理由は、デジタルとアナログの両方を送出できるレピーターに関しては、規定がないからだめ、というものでした。
今回は、踏み込んでというか、変更申請を却下した本当の理由が述べられていて、興味深いものです。
JARLの頭の中は、アマチュア無線のデジタルはD-Starだけと凝り固まっているようです。
百歩譲って、この文書にあるようにD-Starがデジタルの標準であるとしても、D-Star以外のデジタルモードをレピーターから排斥する理由にはならないと考えます。
1200の出力低減案に対するJARLの取り扱い方にも見られるように、JARLにとっては、レピーターは430のD-Starだけでいい、ということでしょうか。
(2016年5月16日)
2016年5月21日に行われたJARL理事会の報告が、HPに上がりました。今回の注目は、レピーター関係です。
わが方のレピーターに関することは、さらっと2月20日にWNCが開かれて、その報告があった、と記されているだけです。
その後、4月14日に異議申し立て書を出し、それに対する会長名の回答書が5月13日付けで出されたことなど、まったく記載されていません。
会長名と出されJARLの公印まで押された書類ですから、もしもJARLの事務局で作成されただけで、会長のもとまで今回の一連のことが届いていないとすれば、そのこと自体も多いに問題です。
さらに、今月末締め切りの1200MHzのレピーターの出力低減案に対するパブコメの件も一切載っていません。
JARLの頭にはバンド防衛の考えが無いことが、またまた明らかになりました。
余談ですが、今回の報告書で笑ってしまったのは、アマチュア無線の活性化のために、名誉会長職を設けるというくだりです。いったい、どういう理屈でこのようなことが提案されるのでしょうか。
さすがに、この案件は賛成8に対して反対が4もあったと記載されています。多数で押し切られたとはいうものの、若干でも良識というか常識的な判断をする人が、理事会にもいることが救いです。(2016年5月27日)
6月26日にJARLの第5回社員総会が開かれました。今回はC4FMレピータ実現に向けて、何人かの方が事前の質問書で、JARLの姿勢を質してくださることが分かっていました。
7月2日現在では、まだJARLから社員総会の報告が出ていませんが、各局のブログを見ていると、JARLの姿勢はまったく変わっていないようです。
JARLにとってはレピーターというのはD-Starでしかないようです。よほどD-Starに対する思い入れが強いか、D-Starを進める陣営との繋がりが強いのでしょう。
C4FMレピーターの実現をJARLが認めるのが早いか、JARLが存続しなくなるのが早いか、というそんな暗澹たる気持ちにもなります。
もっともJARLが存続しなくなったら、レピーターに関しても総通へ直接申請をすることになるわけで、そうなればC4FMレピーターもあっという間に実現する、というなんとも皮肉なことも思い浮かびます。(2016年07月02日)
社員総会の報告がちらほら上がってきています。その中にC4FMレピータに関しては開設の要望があったが、技適でないので断った、というJARLの説明がありました。
このとおりの答弁をJARLの理事がしたのであれば、まったくの嘘です。
わが方のC4FMレピータに関してのJARLのWNCの決定は、以前にこのPukiWikiに記載したとおりです。
第一、現在のレピータも技適機種で運用しているところはないはずです。異議申し立てに対する回答に「正直に」JARLの考えが出ています。
とにかくD-Star以外のものを認めたくないからC4FMレピーターは認めない、ということです。
もちろんこんなJARLの考えが正しいとは思えず、アマチュア無線の活性化を損なう以外のなにものでもないのですが、理由のごまかしはやめていただきたいと思います。
あるいは、社員総会で追求されるのを嫌がって、妙な後付けの理由をでっち上げたのでしょうか?(2016年07月03日)
今回は7/26の一日だけです。理由は関西テレビのFPUとの調整らしいのですが、
何でも「ダイヤモンドカップゴルフテスト」があるそうです。
まぁ2次業務ですからいたしかたありませんが、停波要請に関してはJARLの動きは実に俊敏です。
バンド防衛やバンド獲得に際しても、これくらいの俊敏さがあればと思います。
ついでに記述。1200のレピーターが妙な時間にキーアップすることがあって、アップリンクの周波数をチェックすると、何やら広帯域のデジタルの音が聞こえます。
どこかのFPUの送信波でのキーアップだろうと思います。アナログで復調した際にトーンスケルチに対応した周波数成分が出てくるのだと思われます。
追記 本番のダイヤモンドカップゴルフは9/22~9/25まで大阪府茨木市であるそうです。今回のそのためのテストのようです。本番でも停波要請がくるのは間違いありません。
関ハム2016の初日の会場で、ある販売店さんのお兄さんから、C4FMレピータがんばってください、と声を掛けられました。このPukiWikiを読んでくださっているようでした。とてもうれしく勇気づけられました。
今のJARLの状態では、C4FMレピーターの実現の見通しは遥かな未来のようですが、我が管理団体が起こした小さな行動が、日本のアマチュア無線界に少しは影響を与えているのも実感しました。
当たり前ですが、無駄なように見えても、行動することが大事なのだとも感じました。(2016年07月20日)
(2016年07月15日)
JARDが、「スプリアス確認保証」という、まぁ非常に妙なことを始めるとのことです。その是非は問わないことにして、さてレピータ局に関して、JARLはどのようなことを考えているのだろうか、とあれこれ考えてみました。
レピータ装置で、技適を取っているものはないはずです。レピータ局を開局する際には、管理団体が送信機の系統図をJARLに提出して、レピータ局の免許人たるJARL会長がJARD(少し前はTSS)に提出して保証認定を受け、その書類が総通へ行って、やっと免許されるという段取りになっています。費用はすべて管理団体が出します。
現在稼働しているレピータ装置は、D-StarはすべてIcom製(430と1200で1機種ずつ)、アナログのほうは各社が20年ほど前までに製造していたものか、自作のものです。
穿った見方をすると、JARLがJARDにD-Starの2機種だけを提出して新スプリアス規定を満たしていることを確認してもらい、新スプリアス規定に関して、D-Star局は、簡便な手続きで終わらせるのではないかと思われるのです。
現在のJARLにはアナログレピータを広めようという考えは、まったくありません。IcomべったりのJARLが考えているのは、D-Starだけが広まればいい、ということのようです。
アナログレピータ局の管理団体は、新たなBPFの挿入などの措置をするなどのことを求められそうです。手間暇がかかりますが、アナログレピータもなくしてはいけないものです。がんばらねば!!(2016年08月02日)
先日発売されたID-51 Plus 2 の説明書をダウンロードして読んでいると、非常に興味深い語句が出てきました。「リフレクター」です。他のVoIPシステムでは、その初めからリフレクターやRoom、カンファレンスという、表現の違いはあっても、複数のノードが同時に参加できて、音声や情報のやり取りのできる、会議室的な機能が、当たり前に存在しています。
日本以外のD-Star網でも、5年ほど前からリフレクターが稼働しています。
長年、日本のD-Star網は第一世代ままで、世界標準からは外れたものであったのですが、どうやらD-Star網にも新たな動きが出てくる気配です。
ID-51 Plus 2 の電子版の8-16ページ以降を読んでみてください。
もちろん、説明書には「2016年8月現在、まだ日本国内ではD-Starレピータは、リフレクターに対応しておりません。」という注意は書いてあります。
(2016年09月05日)
先日発表された総務省の考えでは、準天頂衛星への影響を避けるために、1200MHz帯のレピーターに関しては1Wへの減力を、要請する(?)ようです。
レピーター局の免許人は、JARL会長です。ですから、総務省はJARLに対して、1Wへの減力の要請をするに違いありません。JARLは全く抵抗することもなく、受け入れるに違いありません。
もちろん、1200MHzのアマチュアは2次業務です。しかし、一定の既得権はあるはずです。せめて、総務省からの減力要請があった時には、「取引き」をして欲しいと思うのです。公にできなくてもかまいません。80mbのとびとびの解消や、160mbの拡張など、まだまだできることはあるはずです。
そういう政治力が、官庁との折衝には必須なのですが、さて今のJARLにそういう力があるのでしょうか?政治力を発揮して、JARLの存在意義を世に知らしめることも、会員獲得に繋がると思うのです。(2016年11月25日)
2016年11月25日JARLのHPで発表された第31会の理事会報告で、何ともひどいことが記載されていました。
新スプリアス規制対応のための、スプリアス確認保証の経費を、管理団体に負担させることに決めた、というのです。
具体的なことは書かれていませんが、JARLがまとめてJARDに書類を提出して、その際の経費を管理団体に負担させる、ということだと考えられます。
理事会の頭にあるのは、D-Starのレピーターだけのようです。D-Starの場合は、機種が2種類(430と1200)しかないので、その現物をJARDに持ち込んで、一挙にスプリアス確認保証をしてしまおう、ということでしょう。
問題はアナログのレピーターです。
メーカー製もあれば、自作もあります。それらをすべてJARDに持ち込むのは不可能です。第一、容易に取り外しができない場所に設置されているレピーターも多数あります。
アナログレピーターの廃局がますます増えそうです。(2016年11月25日)
JARDの始めた「スプリアス確認保証」を自作機で受けるには、JARDに送信機を持ち込んで測定してもらうか、あるいは、自分でスペアナでデータをとって、それをJARDに送って確認保証を受ける、という二つの方法があるようです。
レピータ装置をJARDに送るのは、事実上不可能です。手持ちのスペアナ=国家基準で更正されていないものでのデータで、さてOKになるかどうかです。
いずれにしても、アナログレピータ存続には、大きな壁が立ちはだかってきました。
要するに、JARLはアナログレピータを存続させたくない、廃局になったアナログレピータの区分=レピータバンドの上半分を、さらにD-Starレピータに割り当てたい、ということでしょう。困ったものです。(2016年11月26日)
JARDに、自作機でのスプリアス確認保証に関して問い合わせたところ、手持ちのスペアナでの測定の場合、国家基準での更正までは要しない、という返事をもらいました。まぁこれで一安心ですが、さてレピーターの免許人であるJARLが、どういう判断をするかが問題です。(2016年11月29日)
20W以下の送信機の取り換えは、技適機種の場合は、総通への変更申請でOKです。レピーター局も同じようにできないかと考えて、JARLに相談したのですが、だめという返事がありました。
理由は定かではありませんが、どうもアナログレピーターの新スプリアス対応に関しては、総通やJARDとも何やら相談をしているような気配です。
内容に関しては不明ですが、アナログレピーター存続の方向でJARLが動いてくれていることを、祈るばかりです。(2016年12月06日)
2016年6月26日に行われたJARL第5回社員総会の速記録が、やっと掲載されました。たしかに長いものですが、どうして半年もかかったのでしょうか?
うがった見方をすると、総会の興奮さめやらぬうちに発表したら、名誉会長の案件が否決されたことや、わが方が2015年10月に変更を要望し、その否決に対して、2016年4月に異議申し立てをしたC4FMのレピータ問題が、世間で議論されるのを怖れたからでしょう。
いやはやです。
さて、次に揉めるのはアナログレピータも含めての、レピータの新スプリアス対応の件で、JARLが管理団体に対して、具体的にどのようなことを言ってくるかです。(2016年12月29日)
八重洲無線がDR-1XJというアナログレピーターの新製品を、売り出すというニュースに驚きました。
アナログのレピータの新製品はたぶん20年かあるいは30年ぶりではないでしょうか。
商売として儲かる物ではないに違いないものを、よくぞ出したと感心しました。
かつては各社から430も1200MHzもレピーターが販売されていましたが、今はD-Starのみです。
D-Star以外にもアナログレピーターは必要です。V/Uの機械の圧倒的多数はアナログFM機です。
DR-1XJは見た目は数年前にJA以外で売り出されたDR-1Xそっくりですが、アナログ、430モノバンド、出力10Wというまさに日本向けのレピーター装置です。
現在、JARLの考え(?)もあってか、残念ながらアナログレピーター局は減少の一途を辿っています。加えて新スプリアスへの対応の問題も出てきて、メーカー製のレピーターを使っている管理団体にとっては朗報のようです。
430のレピーター装置を、メーカー製のもので置き換えるという選択肢が出てきたことは朗報です。
さらに、既設のレピーター装置の送信機(送信部)を、新スプリアス対応の技適機種で置き換えるというやり方に関しても、是非ともJARLでOKにしてもらいたいと思います。
これは技術的には非常に簡単に行えます。わが方の場合には半日もあれば済む作業です。430や1200のモービル機2台を使い、その間にコントローラーを入れている、という形でのレピーター装置の場合には、送信に使っている機種を、新スプリアス対応の物に取り換えれば済む話です。
費用も数万円で納まります。
理由は不明ですが2016年12月にJARL事務局に問い合わせた段階では、このやり方は受け入れられない、という返事でした。
次のWNC(開催時期は一般会員には不明です)で、このやり方に関してのOKの判断をしていただきたいと思います。(2017年03月05日)
QSTの最新号には、ヨーロッパで普及の進むデジタルモード=DMR対応のハンディ機の、ラボでのテストを載せています。
C4FMともD-Starとも違うデジタルモードですが、ヨーロッパでは急速に普及しつつあるようです。
ARRLのラボでのテストは、権威あるものです。「よいしょ」記事ではなく、実機をARRLが購入して、それをスキルのあるアマチュアというよりも専門家が、プロ用の測定器を使って詳細に調べます。
その結果を忌憚なく公平に記事にしているのです。もちろん、実際の交信に使っての感想は、主観が混じったものになっていますが、QSTの記事の中でも評価の高いものです。
ARRLの発行するQSTでDMR対応のハンディ機が紹介されることで、興味のあるアマチュア無線家は、それを購入して実地に試すことに対する、心理的な不安=無駄遣いになるのではないか……=がなくなります。
もちろん、包括免許であるからこそ、こういうことも出来るのですが、アマチュア無線に対する、ARRLとJARLの根本的な姿勢の差に、愕然ともします。
例えば、レピーターで、D-Star以外のデジタルモードを認可することは、現行の日本の電波関係法規の範囲内でも、まったく問題なくできるのですが、IcomべったりのJARLの姿勢でできないままになっています。残念でなりません。
是非とも次の社員総会で、このことが取り上げられ、早期にD-Star以外のデジタルモードもレピーターで使えるようになって欲しいと思います。
(2017年03月07日)