IC-705の最新ファーム1.24が2021年3月5日にリリースされました。リモートソフトのバージョンアップに対応したものですが、何と、マイクのA/BボタンやUP/DOWNボタンをパドル代わりにできる機能もこっそりと(?)バージョンアップされ、スクイズキー動作になりました。
マイクのボタンをパドル代わりに使うのは、FT-817でずっと前に八重洲が実現していて、IC-705の発表会でもその機能をつけて欲しいという要望がありました。
機能自体はIC-705の発売時から入っていたのですが、スクイズキーにはならなかったので、実用にはかなり遠いものであったのですが、今回のファームアップで、マイクを持っていくだけで、CWの運用も実戦的になった訳です。
(2021年03月06日)
2020年2月1日から、各販売店の価格が出始めました。税込み115800円の横並びです。数千円の違いはあるようですが、IC-9700の時と同じ状況です。
値引き率はIC-9700に対して数%大きくなってます。(15.7%)
違うのはクレジット決済ができるかどうか、またその際に手数料を負担させられるかどうかです。
消費税増税に際しての、現金以外での購入に対する還元が店によっては5%あります。それらを総合的に計算して、どこが最も安いのかを見極める必要があります。
(2020年02月03日)
2018年12月14日に188000円という定価が発表されてから、通販で購入できる店6店に販売価格を問い合わせました。
IC-R8600の時には、最安値と最高値の間に2万円ほどの差があったのですが、IC-9700に関しては、完全に同じです。
定価が予想よりも低く押さえられて、各店への仕切り価格も高止まりしているということが原因だとは思いますが、それ以外の何か事情があるのではないかと、勘ぐってしまいます。(2018年12月24日)
トランジスタ技術2018年9月号に載っていたSDRキットを注文し、9月半ばに手許にきました。
昨今のキットなので、2つのボードの接続のハンダ付け程度だろうと思っていたのですが、マニュアルをよくよく見たら、25MHzのクリスタルフィルタの前後のトランスを、自分で巻くことになっていて驚きました。
フェライトビーズを使った伝送線路トランスです。今までにいろんなコアで作ったこともあるので、まぁ大丈夫であろうと思い、製作を進めました。
デジタルボードのほうは簡単にでき、何の問題もなかったのですが、アナログボードのほうは、うまく動作しないのです。
トランスをまき直したり、予めハンダ付けされている箇所の再ハンダをしても症状は変わらずでした。
かなり頭を抱えたのですが、ふと「SDRはソフトが命」であると考えて、ファームの書き直し時に、書き込みソフトのラジオボタンをデフォルトから「Global Erase 」に変更したら、説明書通りに正常に稼働しました。
このSDRキットは、アナログトップのBPFや第1IFの25MHzのクリスタルフィルターの特性を、他の測定器などをいっさい使うことなく、これだけで測定することができます。しかも、結果をカラーLCDに表示するという優れものです。
送信波は、キャリア漏れも逆サイドバンドの漏れも、ほとんど測定限界以下、というレベルで、他のQRP機とは、全然違います。
かつて、真空管時代に12AU7などでバラモジを組んで、VRとトリマーでキャリアのレベルを下げるのにずいぶん苦労したことを思うと、まさに隔世の感であります。
しかし、トップに高周波増幅段がないことと、ミキサーが、アナログSW用のICで済ませていることもあって、さすがに受信能力は、従前のトランシーバーには遠く及びません。アナログ面で工夫できるのは、伝送線路トランスの造り方だけのようです。(2018年09月27日)
車に積んでいるTS-2000 が8月下旬に調子悪くなりました。突然、RC-2000の画面が消えたのです。
TS-2000はトランクルームに積んでいます。そこからRC-2000までリモコンキットに付属のケーブル(コントロールケーブル+マイク+スピーカー)を運転席近くまで引いてきて、RC-2000はダッシュボードに置いています。
前日まで何の問題もなかったのです。
車のバッテリーの電圧降下も疑いましたが、問題なし。RC-2000をシャックに持って上がり、シャック内のTS-2000SXで試すとこれまた問題なし。
TS-2000本体での送受も全く問題なし。
不良の箇所はTS-2000本体とRC-2000を結ぶシリアルポート辺りだろうとは見当が着きましたが、さすがに表面実装のICを取り外す気力はなく、ケンウッドのサービスへ送りました。
数週間掛けてケンウッドのサービスで調べてもらったところ、パネルとの間で信号のやり取りをする大元のマイコンチップの故障であったということです。
ケンウッドのサービスでも、初めて経験する故障であるということでした。
返ってきたTS-2000に同梱されていた、不良品のマイコンICは、何と128ピンのものでした。これを手作業で取り外して新品を載せるのですから、やはりプロの腕というのはすごいのだと、感心しました。
車載のTS-2000なので、雷撃があった訳でもなく、故障した原因は全く不明なので、そのことが不安ですが、機械はある日突然壊れることもある、と思うしかありません。(2018年09月26日)
RC-2000とTS-2000の間をつなぐケーブルは、電話回線と同じモジュラーケーブルです。ただし、RC-2000側が2ピン、TS-2000側が4ピンというかなりの変則的なもので、汎用のものではありません。
モジュラープラグは安価なのですが、メスコネクタは、細い電極自体にバネの要素を持たせたもので接触を保っています。
爪が折れなくても、接触不良は生じます。
FTM-400Dでも、パネルと本体を結ぶケーブルが動作中に抜けて、その結果、FTM-400Dのパネルと通信する回路が壊れたことがありました。
FT-897では、シリアルポート(miniDIN8ピン)の保護ヒューズが飛んだこともあります。
今回のTS-2000の不具合も、ひょっとすると、車載の振動でTS-2000の動作中にモジュラープラグの接触不良が生じて、その結果予期せぬスパイク状の電圧が生じてマイコンICをダメにしたのではないかと思ったりします。(2018年09月27日)
2018年のハムフェアでは、事前に情報が出ていたのも含めて、各社の新製品の実機展示がありました。
YaesuはFT-DX101Dの実機を数台並べていました。まだまだファームは完成していないようでしたが、聞けばトランシーバー単体で、RTTYの送受信に加えて、CWスキマーも出来るようにする、とのことでした。
CWスキマーがいいかどうかは別にして(私は邪道であると思っています。)、CWスキマーで見つけたコールサインを確認するためには、内蔵ディスプレイでは、文字が小さすぎるように感じました。
そこで、Yaesuも含めて、各社の主要機の外付けディスプレイの端子を調べたら、意外なことに気付きました。
YaesuとIcomの外部ディスプレイ端子はDVD-Dです。KenwoodはDVD-Iです。同じように見えますが、電気的にも物理的にも互換性はありません。
流れとしてはデジタルだけのDVD-Dのように感じます。DVD-D対応のモニターのほうが、数多く市販されているようです。
それにしても不倶戴天の敵同士のYaesuとIcomが、妙なところで同じ規格を採用したものです。
テレビやモニターにしても、接続はHDMIが主流です。HDMIしか端子がないモニターも増えていて、しかもそういうものは安いのです。
トランシーバーの外付けモニター端子になぜHDMIが採用されないのを、ハムフェア会場で某社の方に尋ねたところ、ライセンス料の問題だと言われました。
調べてみるとHDMIを採用するには、年間の登録料が1万ドル、製品ごとのライセンス料は最低でも0.15ドルかかるようです。
是非とも次の機種にはHDMIの端子を用意してくれることを、各社に期待します。
(2018年08月27日)
関ハムでは、国内では初披露となるFT-DX101DとTS-890が展示されていました。どちらも電源がつながり稼働していましたが、TS-890は四角いアクリルケース、FT-DX101Dは巨大な回転寿司ケース(丸いドーム)に入れられていて、背面を見ることも触ることも出来ませんでした。
初段のフィルターの能力が、FT-DX9000やFT-DX5000に使われている「μチューン」以上の性能、という説明でしたが、これはどう考えても「眉唾」です。
μチューンのコイルは直径が20mm以上もあり、実測のQは300を超えるとのことです。実際に使っていてもこのことは実感できます。
アイコムは同様の物を「デジセル」と名づけてIC-7610のパンフレットなどでも強調しています。
SDRになっても、やはり初段の混信除去能力が重要であることを、FT-DX101Dの説明を聞いていても感じました。
FT-DX101Dでは7インチのタッチスクリーンが付きモニタスコープとして使用されます。丸形ドーム越しにモニタスコープの動き(アンテナがつながっていなかったので、セットノイズの様子)を見ると、あまり速くないという印象を受けました。
八重洲無線はモニタスコープを「バンドの全体の様子を見る」ためのものと考えているようですが、実際の使われ方とは食い違っているように思います。
やはりモニタスコープはパイルの際に、コールバックのあった周波数を見つけたり、コールする隙間を見つけるために使われていると思います。
YaesuがついにSDRの方向へ舵を切ったので、従前の回路構成(ダウンコンバージョン)での新製品は、Kenwoodだけになりました。
これまた詳細は不明ですが、どうも受信能力はTS-990よりもいい、ということでありました。(2018年07月15日)
感度も10MHzの出力の質も上出来のu-Blox M8 搭載のGPSモジュールですが、困った問題があります。
14MHzドンピシャリに強力な不要輻射が出ます。モジュール内部の水晶発振器なのでしょうが、全く何の対策もしないと、14MHzのCWバンドの下端に出てくる、弱いDXの信号をマスクしそうなレベルです。
とりあえずの対処療法として、GPSモジュールからの電線に、いつものパッチンコアをかませて、不要輻射のレベルを「まぁなんとか我慢できる程度」にまで下げました。(2018年05月07日)
IC-R8600に外部から10MHzの基準周波数を入れるのに、今まではu-Blox6 のモジュールを改造して使っていました。
その後、秋月電子からGPSアンテナにu-Blox M8も搭載したモジュールが発売されました。http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-12905/
これを使うと、10MHzのBPFを用意するだけということになります。
入手して試してみると、感度も従前のモジュールよりも格段に良く、室内の窓際に設置して、安定した10MHzの信号を取り出せます。
従前の付加装置では、30MHz以上=IC-R8600がダイレクトサンプリング+コンバーターの状態になる周波数帯で、FMモードにすると、受信音に小さな高音のノイズ=1kHz程度の連続音=が混じるようになりました。
周波数のズレなどはなく、30MHz以下では生じない現象なので気付くのが遅れました。
u-Blox M8 搭載のGPSモジュールではこのような不具合は生じません。
(2018年05月03日)
IC-R8600の背面端子からI/Q出力を取ってPC上のHDSDRに接続すると、たしかに広大なスペクトラムスコープが見えます。
IC-R8600内蔵のスペクトラムスコープも、なかなか動作が速くて快適なのですが、わがメインマシンであるFT-DX5000のスペクトラムスコープは、DMU-2000で処理をしたのを、8インチのモニタで見る、という10年ほど前の仕様です。
● この画面では、FT-DX5000のIFのフィルタの状態なども表示され、それなりに便利なのですが、さすがにIC-R8600はもちろんのこと、FT-991のスペクトラムスコープにも、かなり見劣りがします。
● 八重洲無線の展示会でのデモやCQ誌の記事などでは、FT-DX5000のRX-ANT端子からの信号をSS500(2機同時受信用のアダプタ)で分岐した信号をSDRplayに入れ、PC上のSDRunoで処理してスペクトラムスコープを表示する、というシステムです。
SDRplayもそこそこの価格です。さらにこのシステムでの問題は、FT-DX5000の受信信号を2分割する、という点です。原理的に最低でも3dBのロスがあります。
わが方の貧弱なアンテナでは3dBも下がると、相手の信号が消える可能性が大きいのです。
● FT-DX5000には、9MHzのIF信号が、背面から取りだせるようになっています。この端子を使えば、2分割の問題は解消します。
ネットでSDR関係の情報をググると、RTL-SDRというUSBドングルとHDSDRを接続して、9MHzの信号をハード的な改造なしで処理できるようでした。
上手い具合に手許にRTL-SDR(Ver3)があります。ラズベリーパイでSDRの実験をする時に入手し、FunCube?ドングル(これは15k円ほどもしたのです!!!)のような周波数のずれもなく、感度も非常に高いものです。
HDSDRにRTL-SDR用の「.dllファイル」を入れると、RTL-SDRをダイレクトサンプリングモードで使うことができます。
● HDSDRはリグのコントロールを主眼にはしていないようですが、OmniRig?を介して、FT-DX5000の受信周波数やモードを反映することができます。
● HDSDRはフリーソフトです。RTL-SDRは数千円で入手できます。PCは10k円前後の非力な物(LIVA-C0-2G-32G)でも快適に動作します。
(2018年01月09日)
● HDSDRもそれなりに良くできたソフトなのですが、今までDMU-2000の画面表示で見られたFT-DX5000のIFの帯域やRIT、XITの状態などが確認できないのは不便です。
● さらに交信終了時にログに記載するために、DMU-2000の画面右上にあった時計(JSTとUTCの複数表示)が消えて、これまた不便であります。
● よくよく考えれば、八重洲からFT-DX5000専用のリモコンソフト=PCC-5000が配布されていて、FT-DX5000を購入して間もないころに試したことがあったのです。
● 早速PCC-5000を入れてみました。最初はPCC-5000→FT-DX5000の一方通行だったのですが、PCの再起動で問題なくなりました。
古いソフトなので、軽いのです。
● 問題はFT-DX5000にはCAT端子がひとつしかないことです。HDSDRとPCC-5000を「同時に」FT-DX5000に繋がないとだめなのです。
こういう時に出てくるのが、VSPE=Virtual Serial Ports Emulator です。
ひとつの物理的なCOMポートを、同時に複数のソフトで使えるようにする、という優れものです。
FT-DX5000==(RS-232C==USB変換ケーブル)==PC==VSPE ⇒ ここでCOMが仮想的に分割されて HDSDRとPCC-5000につながる、ということです。
● これで、PC画面の上半分にHDSDRのスペクトラムスコープとWaterFall?、下半分にPCC-5000の画面が表示されました。
時計は「TwinClock?」を入れました。これでスペクトラムスコープの「新調」計画は一応の完成です。(2018年01月10日)
2017年12月26日(Icomの年内最終営業日)に、新しいファームが出ました。1.30です。HDSDRとの連携ができるように、背面のデジタルI/Q端子を有効にできるようになりました。
ひょっとして、こっそりとC4FMが受信できるようになってたりしないのか、とかすかな期待を抱いたのですが、そういうことはありませんでした。
HDSDRをMacBookPro?のParallelsで動いているWin7に入れて、ドライバも入れてIC-R8600と繋ぐと、簡単にスパン10MHzでの取り込みができました。
IC-R8600もHF帯はSDRそのものなので、IC-R8600を高級フロントエンドにしてSDRに繋ぐことの価値がまだ見いだせていませんが、IC-R8600の新たな可能性が出てきたのは間違いないと思います。(2017年12月27日)
手許に、古いカーナビのアンテナ(3cm×3cmほどで、2.5D-2Vが3mほど付いている)があったので、ベランダの端に設置してみました。
驚くほどの改善がみられました。
設置してすぐに衛星が10個以上も捕捉でき、その結果GPSモジュールからの10MHzの出力も、非常に安定した状態になりました。
やはり無線でもっとも肝心なのはアンテナなのだと、改めて思いました。
(2017年12月14日)
秋月電子で販売されている、外部設置用のGPSアンテナ(形状から、カーナビ用の物のようです。)もFBに動作します。
アクティブアンテナなのですが、NEO6M に直結しても、何の問題もなく動作します。NEO6Mに付いてくるアンテナもアクティブアンテナなのですが、かなり利得に差があるようです。
秋月で売ってるアンテナの同軸コードの先はSMA(オス)なので、SMA-J⇔IPEX(IPX/U.FL)変換ケーブルも同時に入手しました。
(2017年12月20日)
わが方の環境では、東に向いた窓枠(室内)に置いたGPSモジュールでは、一日のうちでしっかりと衛星を捕捉できるのは1/3ほどの時間のようです。
IC-R8600の基準発振として常時使用するには無理があるので、時々内部/外部と切り替えて、スペクトラムスコープ画面の様子や、AM放送の音楽をSSBで受信して、IC-R8600の表示周波数と実際の受信周波数のずれを「耳で」チェックするというのが、いいようです。
IC-R8600を購入して9ヶ月が経ちました。「なんちゃってGPS同期10MHz発振器」を作成したこともあって、今まで以上に短波放送局の送信周波数のずれに気付くようになりました。
AMですから公式周波数と実際の送信周波数が1kHz程度ずれていても、現実的には問題はないのですが、それでも気にはなります。
ほとんど放送局の波は公式周波数と送信周波数にずれはない(=あってもわが方の設備では検出できないレベル)のですが、10Hz程度ずれている局は、そこそこ存在します。
中には200Hzもずれている局もあって、そのまま送信している根性(!)に、感心もします。(2017年12月13日)
当たり前のことですが、衛星が捕捉できないと、GPSモジュールからは、GPSに同期した10MHzの出力はありません。
しかし、このNEO6Mは、衛星に同期していなくても、かなり安定した波を出します。
ほとんどの場合には、同期した時と10Hzしか違わない出力が得られます。(最大でも40Hzから50Hzの差に収まります。)
このことは、IC-R8600のスペクトラムスコープを最小のスパン=±2.5kHzにして、肉眼で発見しました。
GPSモジュールもなかなかの性能なのですが、10Hzの差を目視できるIC-R8600のスペクトラムスコープの分解能にも、改めて感心しました。
(2017年12月12日)
IC-R8600では、外部から10MHzの比較用周波数を入れることによって、周波数の安定度や確度を上げるということができます。
内部リファレンス発振器での周波数安定度は、±0.5ppmです。一昔前の無線機とは比較にならないほど優秀です。
一方、安価なGPSジュールの中には、モジュール単体で、10MHzの出力を得られるもののあるとネットの情報で知りました。
aitendoやAmazonで1000円〜3000円程度で売られている「NEO6M」というモジュールです。
開発元の配布しているユーティリティソフトを使うことによって、外部への出力を0.25Hz〜10MHzまで設定可能というすごいものです。
この製品は、ラジコンなどに載せるのを想定して製造されたもののようですが、品質管理に相当な問題があって、まともに動くのは30%〜50%くらいという情報が、ネットには出ています。
わが方は入手した3つの「NEO6M」も、aitendoで購入したものは、まったく設定の変更ができないもので、Amazonで購入した2個のうちの1個は、PCとの通信レートをデフォルトの9600から変更したら、衛星をまったく捕捉しなくなりました。実に打率1/3です。野球選手なら優秀ですが、電子部品としてはまったくの落第です。
開発元のソフト=u-center=で、「NEO6M」からの出力を設定できるのですが、何とか安定してるのは2MHzまでです。
その2MHzの出力をスペアナで見ると、20MHzくらいまで、ずらっと高調波が基本波の-10dB程度で並んでいるのです。
簡単なBPFを挿入して10MHzの出力を取りだしIC-R8600に入れてみました。
IC-R8600はこの「なんちゃってGPS同期10MHz発振器」の出力でVCOのロックもできて、動作しました。
しかし、「なんちゃってGPS同期10MHz発振器」の発振波形にはジッタがあり、CWの音は若干濁ります。
まぁ数千円でIC-R8600の端子を使うという「お遊び」であります。(2017年12月08日)
設定を見直したり、PCから10MHzの設定を何度かGPSモジュールに送ったら、10MHzを直接「1PPS」端子から出すことができました。
この出力だと、ジッターがなく、CWでも妙な濁りは消えました。(2017年12月08日)
開局以来、ハンディ機での交信以外ではほぼ100%ヘッドフォンを使用してきました。
ところが、IC-R8600を入手して、その内蔵スピーカーの音に驚いてから、他の無線機にも「まともな」スピーカーをつないでみようと思い立ちました。
ちょうどCQオームから外付けスピーカーの製作キットが発売され、それも試してみました。
今回比較したのは次の3つです。もちろん私の主観です。
YaesuのMLS-200、CQオームのHYUGA-01-KIT、JVCのSX-WD11。
ヘッドフォン同様に、スピーカーの音にも好みがありますが、私の感覚では、音質、音量ともにSX-WD11が秀逸です。
10年ほど前に、ステレオアンプのスピーカーとして、2個一組で販売されていたものです。たまたま1個だけが中古の無線機屋さんで格安で売られていました。
これはウッドコーンです。
TS-2000SXにつないで、短波放送をIFの帯域を最大(0Hz〜5000Hz)にして聞くと、何ともいい音がします。
ついで、MLS-200です。バイクにも使える防水スピーカーです。大音量を入力しても、筐体が震えることもなく、聞き取りやすい音です。
期待したほどではなかったのが、HYUGA-01-KITです。キットで6000円ほどなので、安くもないものであり、また店の宣伝もそれなりにいいことが書いてあったのですが、とにかくスピーカーユニットが安物です。
モービル用の安いスピーカーよりはまし、という程度です。
(2017年11月29日)
2017年10月28日に戻ってきたIC-R8600は、メインダイアル以外は元のままです。不要輻射も同じように出ます。
Icomのサポートの助言もあって、LANケーブルに装着するクランプコアの種類を変えたり巻き数の変更、などをしてみてもあまり効果はありませんでした。
ふと思い立って、LANケーブルをカテゴリー7の物に変えたら、不要輻射のレベルが「Sは振らないが信号の存在ははっきりと確認できるレベル」にまで下げられました。
根本的な解決ではありませんが、とりあえずこの状態で「可」とします。
(2017年10月30日)
2017年10月11日からIcomで修理に取りかかってもらったIC-R8600ですが、「直らない」という連絡を2017年10月26日(木)に受けました。
不要輻射に関しては、他のIC-R8600でも確認したとのことですが、現時点ではどうしようもない、ということでした。対処療法でクランプコアを挟む(←すでにやってます!!)とか、シールドの強化されたLANケーブルを使ってください、ということでした。
基板自体の設計の変更が必須のために、どうしようもないようです。
近くに無線機があればすぐにでも気がつくレベルの不要輻射に気付かないまま、どうしてIcomはIC-R8600の出荷をしたのか非常に不思議です。
次のロットで問題が根本的に解決されることを願います。
中古の無線機販売店にIC-R8600が出ても、売れていないのです。やはりAORの受信機に期待するユーザーが多いのではないかと思います。
AORの受信機では、当たり前ですがC4FMも受信できます。(2017年10月26日)
RS-R8600を入手して、面倒なセッティングもなんとかこなして、MacBookPro?やiPadAir2 上のMS RDP でIC-R8600をリモコンすることができるようになりました。
その後、シャック内で今までになかったHF帯のノイズや妙なキャリアが出ていることに気付きました。
これが何とまぁ、IC-R8600のLANケーブルからの輻射らしいことが分かりました。
周波数は、24.900MHz 21.295.5MHz 14.030MHz のそれぞれ前後です。
IC-R8600をリモコン用のスタンバイ状態(電源ランプがオレンジの点滅)でも状態は変わりません。IC-R8600の電源を完全に落とすと消えます。
IC-R8600背面からのLANケーブルをLANのハブなどにつなぐと、この不要輻射が現れます。
24.900MH 前後のキャリアは、かなりの高レベルで、当然他の無線機での運用は不可です。21.295.5MHz 付近の波は、高レベルのノイズのようなもので、SSBでの運用に大きな影響があります。
ハブを換えても症状はまったく変化がないので、IC-R8600のネット関係のファームの問題か、使われている回路の問題であろうと判断して、修理に出すことにしました。
さてIcom で症状が確認され、改善されて戻ってくるでしょうか?
(2017年10月06日)
2017年のハムフェア時に、ようやく定価が決定し、1週間ほどして各販売店からも売り出されました。すぐに入手し、動かしてみました。
IC-R8600の発売と同時に売り出されたCS-R8600(メモリー管理ソフト)と同様に、CDでの販売です。
Icomは、CS-R8600やRS-R8600の購入者の使用するPCを、Winのデスクトップ機と考えているのかも知れませんが、光学ドライブのないPCしか持っていないという場合もかなり増えていると思います。
わが方のWin10の走っている小型のPCにももちろん光学ドライブはないので、光学ドライブの「残っている」iMacでCDの中身をUSBメモリーにコピーして、インストールしました。
LANやインターネットからIC-R8600を操作するためでしょうが、「Remote Utility」と「Remote controller」という2つのソフトを同時に動かす必要があります。
まずは「Remote Utility」でIC-R8600--ネット--コントロールするPC 間の接続を確立したあとで、「Remote controller」で具体的な受信機の操作をリモートで行う、という段取りです。
「Remote controller」の操作方法は、ネットから落とした説明書(CDには同梱されていません!)の最終ページに、図解があるだけです。
まぁ基本はIC-R8600と同じだろうと考えていたのですが、これが違うのです。
[V/M]=VFOとメモリーの切り替えボタンがありません。
[メモリーボタン]を押して、メモリーファイルからメモリーの一覧を読み込んで、ようやくメモリーでの受信ができるようになります。
CS-R8600のメモリーファイルを読み込ませればいいのだろうと考えたのですが、ファイルの形式が違うのです。驚きました。
結局は、CS-R8600でメモリーファイルの保存形式をCSVにして、それをRS-R8600の「Remote controller」で読み込む、という面倒な作業が必要です。
CS-R8600もRS-R8600もフリーソフトではありません。Icomが売っているれっきとした商品です。しかも安価でもありません。両方で15000円ほどします。
CS-R8600もRS-R8600はそれぞれ違う外注先で作ったものだと思われますが、Icomブランドで売るには、連携に大きな問題ありです。
(2017年09月16日)
RS-R8600の説明書(これがCDと同梱されていないのが不思議)にも書かれている「ネットワーク制御」(MENU→SET→ネットワーク→ネットワーク制御)を[ON]にすることと、「パワーオフ設定」(MENU→SET→ネットワーク→パワーオフ設定)を[スタンバイ/シャットダウン]に変更する必要があります。
「パワーオフ設定」がデフォルトの[シャットダウンのみ]のままでは、リモート制御がONになっていて、IC-R8600の[POWER]ボタンのLEDがオレンジの点滅になっていても、ローカルで=つまりIC-R8600本体で電源を入れ、電源を切ると、RS-R8600との接続が切れてしまいます。
そうなると、RS-R8600のほうからは、IC-R8600の電源をONにすることも、一切出来なくなります。
「パワーオフ設定」の変更に関しては、説明書にはまったく記述がありませんが、変更は必須です。(2017年09月17日)
ハムフェア2017の会場で、エレクトロデザインが販売するMB1が実際に動作する様子を見てきました。
SDRです。中にWindows10で動作しているPCそのものが載ってるとのことです。
見た目は、日本製のリグに比べると、洗練さに欠けるように思われました。
問題は受信性能です。
アンテナ端子からハンディSGで50mWを注入すると、当然その周波数ではSメーターは振り切れ状態になります。そこから2kHz離れたところでは、Sメーターはほとんど振れず、受信音にも抑圧は感じられませんでした。聞きしに勝る受信能力で、驚きました。
実際の受信状態では、S9+20~30dBの波が、受信周波数近辺に複数(多数)存在するということになるので、このままということはないと思います。
それでも、IC-7300やIC-R8600のサチリ方とは、雲泥の差です。
聞けば、SDRのソフトウェアの能力と、ADCのチップの違い(MB1は16bit、IC-R8600などは14bit)に依るとのとのことでした。
ちなみにハムフェアで実機が複数展示されていたIC-7610のADCが何bitであるかは、カタログには記載されていません。
(2017年09月07日)
夏の恒例行事の関ハムに行ってきました。全くの新製品つまりネットでもどこでも情報が漏れていないような、まっさらな新製品がないのは分かっていました。
それでも、コンピュータの画面上や紙の上で見るのと、実際に動作しているのを見るのとでは、差があります。
各社とも、リグ内蔵であったり、サードパーティのSDRを繋いでのものであったりという違いはあっても、詳細な表示のスペクトラムスコープは当たり前になったようでした。
モニタがタッチパネルの場合には、スペクトラムスコープで表示されている波形を触ることによって、周波数が変わったり、IFの帯域が変化したりもするようです。
確かに便利なのですが、「それでどうしたの??」という皮肉な感想も持ちました。
iPhoneやiPadが出現してから、きれいな画面に表示されたものを見たり、画面にタッチして何かをするのは、もはや「当たり前」のことになってしまいました。
リグにモニタスコープが内蔵されたのは、IC-780が最初であったようです。IC-780のモノクロかつ破線で表示されていたモニタスコープに比べると、関ハム会場で見た各リグのスコープは全く別物のようでした。
しかし、いくらモニタスコープが優秀でも、それは無線機のアクセサリーに過ぎません。
特に水鉄砲組にとっては、パイルの山の中のすきまが発見できてそこでコールをしても、他局の強い信号でマスクされることが多いのです。
バンド内にいかに強い信号があっても、目的信号がマスクされることがない受信能力が必要です。
もちろん一定以上の強入力があった場合、受信回路のどこかで飽和して最終出力がひずむことは、どのような回路構成であっても不可避です。
しかし、DSPやSDRが受信回路の中心を占めるようになってから、飽和=サチるレベルが低くなったように感じます。(2017年07月15日)
関ハム会場でIcomのスタッフにIC-R8600のC4FM対応の可能性についてたずねてみました。
「IcomはC4FMの機械を出していないので、C4FMに対応することはありません。」という、非常に簡潔かつ明瞭な答えでした。
要するにアマチュア無線でのデジタルはD-Starしか認めない、という考えのようです。
Icomがどのように考えるかは自由ですが、現実にはC4FMやアルインコのデジタルも出ているのです。それらを受信できない=ソフトの変更で受信できるようにするのは容易なはず=ようにしているのは、非常に残念です。
日本以外でIC-R8600が発売されて、この点に関してどのようなユーザーの声が出てくるか、非常に興味深く思われます。(2017年07月15日)
先日届いたJARLニュースには、SDRに関する解説記事が10ページに渡って、載っていました。筆者(JA6UHL 西村さん)はAORで開発をされている方です。
単なる紹介ではなく、SDRの限界にも触れてあって、さすがに開発者ならではの切り口であると感心しました。必読であります。(2017年07月04日)
CQ誌2017年7月号で、もっとも目を引いたのは巻末のエレクトロデザインの広告です。
数年前に発表され、EUで売れているMB1を、エレクトロデザインが発売サポートするというものでした。
エレクトロデザインのHPにも該当の機種と説明書(英文)が上がっているのを見つけて、チェックして見ました。
MB1の中身は優秀なADC/DACチップとSDRソフトのようです。SDRソフトが動いているのは、Win10のフルセットのようです。
無線機の中心をSDRにすると、仕様の変更も簡単で、経年変化する箇所もほとんどないために、開発費もメンテナンスの費用も低く抑えられるのでしょう。
これからは100Wクラスの中級機はSDRになり、受信部トップに大きなコイルを持った高級機が「アナログも入ってますよ~」と言って売るようになりそうです。
MB1で気になったのは、マイク端子が中級機以下でよく使われる、LANケーブルと同じRJ-45であることです。
RJ-45は見た目もチャチですが、何度も挿抜することを想定していない構造です。抜け防止の爪も簡単に折れます。何よりも、自分で工作することが面倒な構造です。
5000ユーロ以上もする機種に、なぜこのような安価なコネクタを使ったのか、理解できません。
また、OSがWin10であることにも、不安を覚えます。わが方のWires-Xでも、他のノード局からの情報でも、Win10のアップデートが掛かると、ソフトの再起動や、Win10自体の再起動を余儀なくされる場面が多々あります。
その点をMB1がどのように克服しているのか、興味があります。
(2017年06月24日)
購入後ほぼ一月が経ちました。無線機ラックの中にIC-R8600が鎮座している、という風景が普通になりました。
わが方のアンテナ系統の問題に原因する「お化け」を「通常の混変調」と混同するという間違いもありましたが、アンテナ系統を修理することによって、「通常の混変調」の有無を確認できるようになりました。
IC-R8600では、「通常の混変調」の場合には[OVF]が点灯します。説明書にも頻繁にOVFが点灯する場合には、RFゲインを下げるようにという記述があります。親切な記述でもあり、またIC-R8600の能力の限界を正直に記述しているとも感じます。
昨今のHFのコンディションでは、なかなか混変調が起こるような場面はないのですが、夜間の39mbで放送を聴いていると、OVFが点灯する場面が多々あります。
OVFが点いても、すぐに音が壊れるような現象はないのですが、やはり聴きづらくなるのは間違いありません。SDRの中心部に使われているチップは、IC-7300と同じ14ビットのものとのことで、IC-7300と同様にOVFが点灯するのは、納得できます。
2017年05月25日、IC-R8600の2度目のファームアップがありました。早速入れてみたのですが、これという大きな変化はなしです。
こっそりC4FMが聴けるようになる、などということは期待していなかったのですが、OVF点灯問題=混変調にかなり弱いという問題は、まったく解決されていません。
ソフト的な処理では解決できないのかも知れません。(2017年05月26日)
アンテナ系統の問題がなくなったので、IC-R8600の実力を正確にチェックできるようになりました。
その後も、夜間の31mbや25mbを聴いていると「OVF」インジケーターが点灯することがあります。
「OVF」が連続して点灯すると、かなり音が壊れます。要するに混変調です。
試しにFT-991で同じ放送局を受信してみると、混変調は生じません。どちらもプリアンプが入っていない状態です。
FT-991とIC-R8600はもともとの設計が大きく異なるのですが、ハムバンドではなく、短波の放送バンドでの受信能力の差があるのに驚きました。
もちろん、受信音は圧倒的にIC-R8600が優れていて、スペクトラムスコープの動作も大人と子どもほどの差があるので、FT-991で短波の放送を聴く気にはならないのですが、受信専用の機械としては、IC-R8600の作り込みはやはり少々甘いと言わざるを得ないようです。(2017年05月05日)
憎きOVFなのですが、±2.5MHz(=要するにスペクトラムスコープ最大幅)の中に、-20dBm以上の信号が存在すると点灯するようです。
もちろん、目的信号のレベル、-20dBm以上の信号の数によっても一定ではありませんが、大体の傾向としてはこのようなものです。(2017年05月06日)
これは何と言ってもスペクトラムスコープです。文字通りのリアルタイムで、最低のスパン=±2.5kHz =にすると、SSBやAMの変調の様子も非常によく分かります。
AM波の選択制フェーディングの様子なども、まさに目に見えます。
スキャンがかなり高速であるのも、FBです。IC-R8500の時のスキャンが「徒歩」だとすると、IC-R8600はスポーツタイプの自転車で走っている感じです。ただし「最速100ch/1秒」というカタログスペックは、特別な条件の場合だけのようです。
IC-R8600のSメーターは、SだけではなくdBμやdBmでの表示が出来ます。S表示に長年慣れた目には、さてこういう表示が何に役立つのか不明だったのですが、アンテナ系統の変更をした際に、dBm表示が非常に役立つことが分かりました。
アンテナや同軸の交換の前後で利得(損失)がどのように変化したのかを、定量的に把握することができます。
プロのモニタ用受信機では当たり前の機能ですが、プリアンプのON/OFFに関係なく、またRFゲインに関係なく、アンテナ端子からの入力値を表示します。
IC-R8600を屋外で使えれば高感度の電界強度計になります。
問題は電源です。
IC-R8600は大飯食らいです。特に起動時にはかなりの大電流が流れるようで、内部抵抗の小さい電源でないとだめです。
単三アルカリ乾電池×8本=12V=では、起動しませんでした。単三エネループ×12本=14.4V=では起動し、30分以上動作させることができました。
(2017年05月17日)
ディスコーンアンテナの調整や同軸ケーブルの損失の計測に、IC-R8600を電界強度計代わりに使おうと、電池などを用意して屋上に上がりました。
V/UHFの受信用のD-130がもうひとつうまく動作していないような気がしていたのです。
同じ場所から常時出ている電波=FM放送、伊丹空港のATIS、JRの連絡波=の受信レベル=正確にはIC-R8600のアンテナ端子での入力レベルを測ることで、アンテナ系統の改善の余地を探ろうと思ったのです。
IC-R8600のdBm表示のメーターは非常に有用です。
ディスコーン(D-130)のディスクの部分を除いたり、上部のエレメントをロッドアンテナに換えてみたりしても、ほとんど入力レベルは変わらず。また短い同軸ケーブルでIC-R8600に繋いでも、シャック内での入力レベルと多くても2dBほどしか差がないことが分かり、アンテナ系統の変更は不必要であることが分かりました。
定価20万円以上の受信機で、購入から2ヶ月も経っていない物を屋外に持ち出すことにはかなり心配しました。
前面のパネルに傷がついては大変と、タオルで何重にも保護し、丈夫なトートバッグで運びました。
屋上での作業は午前中の1時間強だったのですが、まったく陰のない状態であったので、IC-R8600は通電していない時にもすぐにかなりの温度になりました。
(2017年05月20日)
メインダイアルの感触は、無線機にとって非常に重要です。特に受信機の場合は、何度も触るものです。
IC-R8600のメインダイアルは、見た目はいいのですがチープです。銀色のリングがあって、高級感もあるのですが、回した時の感触がなんとも安っぽいのです。
回転の重さを3段階に変えることができて、もっとも重く(?)すると、FM
モービル機のようなクリック感が出ます。
もっとも軽くしても、クルクルっとは回りません。ダイアル自体が軽すぎるのだと思います。定価20万円を超える受信機としては、お粗末です。
外してみると、メインダイアルのつまみ自体は、それなりに重さのあるものでした。ロータリーエンコーダーが、クリック感も実現できるような特殊な構造になっているようで、そのために、最も軽い設定にしても、クルクルっとは回らないようです。いずれにしても残念です。(2017年04月27日)
2017年03月31日、IC-R8600を入手。第1ロットであろうと思われます。とにかくアンテナを繋いでHFの受信。
スコープは非常に速く、優秀です。RTTYのデコードも、デフォルトの設定が、HFの業務局に合わせてあるので、HAM用に設定を換えるのに少々手間取りましたが、強い信号=S5程度=ではMMTTYと同じようにデコードできます。
しかし、あれこれとHFの放送バンドや40mbや80mbのSSBの交信を聞いているうちに、スケルチが掛かっているのか、と思われるような症状に出くわしました。
非常に短い時間ですが、受信音が途切れるのです。見ると、IC-7300と同様にOVFのマークが画面に出ています。入力オーバーです。
さらに中波の放送を受信してみました。受信音は非常に聞きやすく、内蔵のスピーカーも秀逸です。
しかし、666kHzのNHK大阪第一を受信していると、ニュースの後ろで何か聞こえます。828kHzのNHK大阪第二が合わさって聞こえてきます。
混信というのではなく、あたかも昔の分離の悪いLCを使っていた、ゲルマラジオの感じです。ATTを10dBから20dB掛けると、もちろん混信はなくなりました。
IC-R8600の30Mhzまではダイレクトサンプリングです。要するにSDRです。ソフトの作りこみで何とかなるのを期待しています。
現状で、IC-R8600がDXを追いかける局のサブ受信機にはとうていなりえません。
V/U/Sに関しては後日レポートします。(2017年03月31日)
2017年04月14日、マンション屋上に設置しているアンテナの点検をしました。どこかで接触不良が生じているに違いないと思い、もっとも可能性の高い、同軸ケーブルと接合部(5Dオス+中継コネクタ+5Dオス)を点検しましたが、まったく水の入った様子もなく、緩みもありませんでした。
CG-3000の中に雨水が入ったかと開けてみると、こっちもまったく水の入った形跡はありませんでした。
しかし、よく見ると同軸ケーブルの芯線と基板の接合部のハンダが外れていたのです。
CG-3000が1年間の間に風で揺すられて、その際の細かい振動でハンダが外れたようです。
ハンダ付けをし直し、網線のハンダ付けもし直し、さらに同軸が揺すられても、その影響が内部に入らないように内部に細工をしました。
これでアンテナ系統の問題はなくなったようです。それに伴ってIC-R8600で生じていた「お化け」もほとんど消えたようです。
(2017年04月14日)
購入前は、V/U/Sでのユーティリティ受信が中心になるかと思っていたのですが、音が非常にいいので、短波放送も聴くことが多くなりました。
ベランダに設置してあるソーラーパネルで12Vのバッテリーを充電し、それでQRPP(FT-817、500mW)の運用や受信機の電気をまかなってきたのですが、IC-R8600は電圧低下に弱いのが分かりました。
仕様には電源として13.8V±15%とあります。下限は11.73Vになります。そこを少し下回って、11.3V程度になると、電源が入らなくなります。
説明書どおりなので、文句を言ってもしかたがないのでしょうが、もう少し低い電圧でも動作してほしいのです。
IC-R8600をモービルで使う、という機会はあまりないかも知れませんが、プリアンプのON/OFFに関係なく入力信号の強さをdBmやdBμ表示できるという、測定器的な使い方の際には、電池での駆動も十分に考えられるのです。
ちなみに、電圧降下に強いのは八重洲の無線機です。FT-897などは10Vほどでも完全に動作します。(2017年04月20日)
ラジオライフ2017年6月号の記事を参考にして、IC-R8600の受信範囲拡大ができました。新たに何かが聞こえるということは、ほとんどないのですが、とにかくこれで10KHz~3000MHzまで、連続してオールモードで聴くことができるようになりました。
2017年04月24日には、ファームウェアのアップデートがあり、SDカードにアップデータをコピーするだけで、非常に簡単に作業が終了しました。
SDカードやmicroSDカードスロットがあっても、それがファームアップに使えない=八重洲の無線機の大部分=のとでは、大きな違いがあります。
(2017年04月25日)
やはり強入力にはかなり弱い、という感想が第一です。
アンテナはD-130(ANT1に接続)と、ロングワイヤー(ANT2に接続。エレメント20mにCG-3000)を使っています。
中波からV/Uまでで、連続して電波が出ているもの=要するに放送局=で、もっとも強いのは828kHzのNHK第2大阪です。98dBμほどで入感します。
Sメーター的な表現ではほぼフルスケールです。
D-130の場合には、HFの17MHz辺りの放送を聴いている際に、混変調が生じます。OVFインジケータが点かない状態でも、その周波数に存在しない放送が聞こえます。いわゆる「お化け」です。
D-130をANT1に繋いだ状態では、近隣のdocomoの基地局の電波もかなりの強度で初段に入っていると思われます。
ロングワイヤー+CG-3000では、アンテナ系のチューニングを取ることによって、ある程度この「お化け」現象を回避することもできますが、面倒です。
FT-DX5000+MTUユニットと比べるのはあまりにも酷ですが、他のHFの小型機(FT-991やTS-590S)に比べても、サチり方は多すぎます。
(2017年04月10日)
IC-R8600も過入力に弱いのは事実ですが、わが方のアンテナ系統のどこかで、非直線的な部分ができて(=たぶんCG-3000の内部)、そこで828kHzのNHKの相当強力な電波の再輻射??が生じている可能性も多いにあるようです。
さらに調べます。(2017年04月10日)
HF帯の業務無線で、普通に受信できるのはエアーバンドだけになりました。
数十年前までは、KDDが短波での国際電話の回線の確保に、定時に試験放送をしていましたが今は昔の話です。
HFのエアーバンドは2MHz帯から22MHz帯までありますが、今はコンディションでは主に使われているのは17MHz辺りまでです。
その中にVolmetがあって、空港周辺の気象条件を定時に放送しているのですが、5~6MHz辺りの波がよく聞こえます。
他の周波数の入感がなくても5~6MHzのVolmetや対空通信が聞こえます。
WRC2015で全世界的にアマチュアに分配された5351.5~5366.5の15kHz帯の有用さを実感しました。
日本で開放されるのはいつになるのでしょうか?
短波での業務通信の敵は、フェージングと空電です。自然界のノイズに比して、人工的なノイズがHF帯の全域に広がっているのが、IC-R8600のスペクトラムスコープを見ていると、非常によく分かります。
加えて、OTHレーダーや、広い周波数を高速でスイープしていく正体不明の電波も増えています。
短波の対空通信所のノイズ対策や、管制官が聴く最終AF段までのDNRが、どのようになっているのか、知りたくもなりました。(2017年04月13日)
わが方のアンテナ系統の中で、シャック内で最終的にMFJ-1701(6系統の切り替えスイッチ)で無線機5台とIC-R8600に分岐しています。
MFJ-1701は非常に簡単な造りです。メーカーは2kw切り替え可能などと言ってますが、そんなことは不可能です。
使われているのは1段6回路の安価なロータリースイッチです。
燐青銅が使われている訳でもないようで、中を開けて見ると、経年劣化が見られました。
ここで接触不良による非直線部が出来て、そこを中波の大電力局の電波が通る際に、高調波(??)を生じていたようです。
新たにMFJ-1701を入手しました。S/Nはなぜか新たに購入した物のほうが古いのです。要するに長期保管品を購入した、ということのようです。
元のMFJ-1701のケースと同軸コネクタを使って、リレーで切り替えるアンテナ切替器を作るために、まずは内部の配線を外しました。
各同軸コネクタとロータリースイッチを繋ぐ線は、最短でした。不要輻射を減らしたりするためだと判断。
しかし、よくよくみると、何とCommonのコネクターの部分でハンダが取れているのです。ぱっと見には分からないのですが、手でひっぱると抜けました。
もちろんロータリースイッチはケースに固定されているのですが、ノブが回転するにしたがって、ほんの少しですが、各同軸と結ぶ線にストレスがかかりハンダが取れたようです。あそびを設けた配線になっていれば、こういうことにはならなかったはずです。
MFJの製品は種類も多く、JAでは見かけないジャンルのもののあります。
MFJ-1701のような6回路のアンテナ切替器もJAではメーカー製で安価なものは存在しません。
新たにMFJ-1701の購入を考えている方は、中のハンダ付けをすべてチェックする必要がありそうです。(2017年04月16日)
MFJ-1701とATU=CG-3000の問題が複雑に絡んでいるようです。
(2017年04月12日)
V/U/Sの手始めに、144MHzのSSBを受信してみました。25-1300MHzのディスコーンなので、アンテナゲインはほぼゼロです。
受信音もきれいで周波数の変動ももちろん皆無ですが、Sが9以下、時にはS3でもOVFが点灯し、受信音が途切れます。
IC-R8600は30MHz以上は、ダブルスーパーあるいはトリプルエンジンスーパーです。ダイレクトサンプリングのHF受信機にコンバーターを付けた形ですが、やはり基本の受信回路=ダイレクトサンプリングでサチっています。
IC-7300が中古の市場であまり人気がないのは、やはりサチるからです。どうもIC-R8600はIC-7300と同じ時期に開発されたようです。
今のところ、期待外れです。(2017年03月31日)
V/Uで聞けるユーティリティ無線が激減しています。鉄道も地域によってはsでにデジタルに移行したようですが、近畿地方ではまだまだアナログで聞けます。
JRの無線の受信には空線キャンセラーが必須ですが、IC-R8600にその機能はありません。代わりにVSC=ボイススケルチコントロール=を使うようです。
たしかに通信が行われていない時の2700Hz辺りの音は消えますが、これはバンドに関係なく、すべてに適応されます。
つまり、鉄道無線のメモリーグループにJRの周波数を入れて、それだけVSCをONにする、という使い方ができないのです。
メモリーにVSCのON/OFF機能を入れてさえくれれば済む話ですが、不思議であり、不便です。(2017年04月01日)
(1)大枚をはたき、非常に期待して購入したIC-R8600であったので、問題点ばかりが目に付きましたが、もちろんいい面も多々あります。
まずは内蔵スピーカーの音です。これはかなり研究されたようで、単なるおまけではなく、外付けのスピーカーを必要としません。
(2)同期検波がある!
IC-R75には、ある時期まで同期検波が載っていたとのことですが、小生が所有していたIC-R75にはすでに省かれていました。
同期検波がAMの受信に際して時にはかなり有効になる、ということで試してみました。
同期検波は、AM受信時の混信対策にも使えるようですが、フェーディング対策としても有効なようです。
(3)ヘッドフォン出力にヒスノイズがない!
今まで使ったHFのトランシーバや受信機の中では、IC-R8600ヘッドフォン出力の音が文句なしの最良です。
機種によるとヒスノイズが聞こえたり、内部のバスクロックに同期したノイズが聞こえたりもするのですが、IC-R8600ではそういうものは皆無です。
これは特筆に値すると感じました。(2017年04月03日)
IC-R8600のバンドスコープは非常に秀逸です。最大±2.5MHzのバンド幅で、リアルタイムのモニタが出来ます。
受信音も相当にいいので、久々に短波の放送を聴いたりもしているのですが、とにかく外来ノイズとレーダーのパルスが我が物顔にのさばっているのが目に付きます。
よく出てくるのは、30kHz幅のFH(Frequency Hopping)風のものです。アマチュアバンドであろうと、放送バンドであろうと無関係に出てきます。
軍用のもののようですが、詳細不明です。
また、他国の放送に対するジャミングもまだまだ存在しています。
(2017年04月04日)
IC-R8600には純正のCS-R8600というクローンソフトがオプションで用意されています。定価4500円というのは、少々高いとも思うのですが、ハンディ機でのメモリー入力に比べて格段に楽ではあっても、IC-R8600単体でのメモリー打ち込みは面倒です。
以前にCS-R20(IC-R20用のクローンソフト)を使ってことがあるのですが、その時にはさして便利だとは感じませんでした。
それに比べるとCS-R8600は便利です。IC-R8600との接続もよく考えられていて、メモリーなどの書き込み/読み込みに際して、IC-R8600のほうでは、電源を入れておく以外の一切の作業が要りません。
ちなみに説明書では対応しているとは書いていませんが、XPでも動作します。
(2017年04月08日)
ひょんなことからSM-5000を入手した。FT-DX5000専用の外付けディスプレイである。バンドスコープに関しては、以前持っていたFT-2000の時に使っていたDMU-2000と8インチもLCDディスプレイが現用品なのだが、SM-5000でバンド全体の様子を把握しながら、局部的(25kHz程度)な様子をDMU-2000で見られたらいいなぁと目論んだ。
SM-5000の評判がよくないのは知っていたが、これほどまでにひどいとは思わなかった。メインダイアルの周波数変化にSM-5000のLCDの表示は0.5秒程度のずれがあるのだ。
いくら設計が3年前とは言っても、こんなものが単体では42000円の定価をつけて天下の八重洲無線から販売されていること自体が信じがたいことである。
格安で譲ってくださった局には申し訳ないのだが、中古無線機屋さんに引き取ってもらうことにした。(2013年5月25日)
八重洲無線はついにSM-5000なしのFT-DX5000MPを売り出すことに決めたそうだ。それはそうだと思う。5000の所有者でSM-5000を使っている人はほとんどいないはずだ。あまりにも性能が低すぎる。中古の店にSM-5000が出ることがあるが、どこも不良在庫になっている。(2014年4月6日)
八重洲無線が2014年のハムフェアで発表したFT-991がなかなかよさそうなので、予約をしました。150k弱です。
2014年12月初旬に日本橋で試聴会があったので、触ってきました。ファームウェアの作り込みはまだまだ完成ではなかったのですが、受信音はかなりいい感じでした。受信部が一組しかないのにモニタスコープを持っているということで、受信とスコープの表示をソフト的に切り替えるという仕掛けがあるそうですが、どれほどの利用価値かつ実戦的な出番があるかは、使ってみないと分かりません。
2014年の末までには出荷ということだったのですが、諸般の事情(??)で延期されました。残念です。
FT-897がDLから戻ってきたらQRP用の機器がダブルのですが、897のほうは非常用に車に常備しておこうかと考えています。
IC-7400はFT-991購入資金捻出のために、QSYしました。
(2014年12月29日)
年が明けても991出荷の情報はありません。総務省のHPで検索してもまだFT-991は技適が取れていないようです。後から発表されたIC-7850は2014年11月に技適が取れています。JAIAから脱退している八重洲無線には、総務省もなにか意地悪をしているのでしょうか??
(2015年1月14日)
マンション屋上に25m張った傾斜型のロングワイヤーです。これにAH-4で1.8MHz~29MHzまで載せています。AH-4 の取説には3.5MHzからとしか書かれていませんが、長さがあればトップバンドもOKです。
AH-4は相当に優秀なATUなのですが、120Wまでしか使えません。ごくたまに冷や冷やしながら150WのCWで短時間使ったことがあるのですが、壊れそうなのでWEBの店で「現状渡し」のEDX-2というアルインコのATUを入手して取り換えました。
EDX-2は日本ではあまり売れていませんし雑誌の紹介などでも取り上げられることはほとんどありませんでした。コントロールケーブルの色分けもIcomと同一で、Icom用の手動のコントローラー(と言っても、ボタンSW1個と抵抗1個と発光ダイオード1個)が使えるという情報があったので購入したわけです。
うわさ通りにAH-4を手動でコントロールしていた回路がそのまま使えます。一瞬IcomのOEMかとも思ったのですが、動作は緩慢です。チューニングするまでの時間はAH-4の倍以上掛かります。しかも28MHzでは条件が悪いとSWRが1.5位までしか下がりません。しかし、これは200Wまで使えるのです。これがあったおかげで2012年11月のPT0Sも撃ち落とすことができました。
数ヶ月前に日本橋のウエダ無線で、HC-200ATFを見つけました。今はなき東京ハイパワーの屋外ATUです。コントローラー(HTC-200ATF)も付いていて、購入意欲を強く刺激されたのですが、委託品でまだ売り値が決まっていない、との返事でした。
決まったら連絡してほしいとお願いしてその日は帰宅。数日して、39kであると連絡が入ったのですが、交渉の結果33kで買えることになりました。
使用頻度も少ない物でしたが、何といっても最大の問題はメーカーが存在しないことです。故障しても修理をしてもらえる可能性がないのです。
しかし、AH-4やEDX-2を使ってきた経験から、ATUはそんなに簡単には壊れないと判断してポチりました。
HC-200ATFはAH-4とEDX-2の中間あたりの大きさですが、動作は速く、動作音も低いのです。EDX-2はリレーの音が大きく、かつ動作が緩慢なので、夜間にバンドを変わる時などは近隣へ迷惑を掛けていないかと気になったのですが、HC-200ATFでは心配がなくなりました。
おまけにAH-4以上に50MHzでのチューニングも優秀です。
(2014年12月29日)
WiRES-Xのノードも順調に稼働を続け、デジタルでアクセスするHTが1台では心配なので、FT1Dの黒を日本橋ハムで購入しました。WEBに載った時には39800円だったのですが、その後36800円に下がったので、電話で注文。
ところが、送料と代引き手数料で2000円も掛かると言われて絶句。店によっていろんな事情があるのでしょうが、無線機屋さんの場合は代引き手数料と送料込みで、1000円前後が相場です。文句を言っても仕方がないので、電車に乗って買いに行きました。
さてFT1Dの例のバグ=送信しっぱなしになる=が解消されているかと期待したのですが、一緒でした。
このバグに関しては、八重洲無線も認識をしているのですが、対策がまだできないようなのです。あまりにもソフトが大きくなりすぎたのでしょう。
FT2Dが出るという情報を得て、FT1Dの白のほうは、QSYしました。
(2015年1月4日)
私のところでは430MHz帯と1200MHz帯のレピータ(JP3YHP)が動いています。
VoIP無線を運用するに際して、使用周波数を固定するのが便利なのですが、現在の日本の法律でもアマチュア無線の「バンド」という考え方からも、レピータ以外で周波数を占有することはできません。
無線機とPCとの接続に関しては実績があったので、「勢いで」レピータも試作してみました。これが案外うまく働いたのです。ハングアップタイムの設定や、IDの送出などをプログラムする必要があるのですが、これに関してはChipMunkBasic? という秀逸な言語によってクリアできました。
JARLの周波数委員会との折衝もあったのですが、申し込みから1年ほど掛かって(これが短いのか長いのかは意見の分かれるところ……)開局できました。最初は430MHzだけだったのですが、これはアップリンク・ダウンリンクともに多数出現している不法局によって、ほとんど使用できない状態になっています。
受信部は430MHz、1200MHzをIC-2500一台でしています。1200MHzは送受別のアンテナを10波長ほど離すことで実用上問題はないのですが、さすがに430はそれだけでは感度抑圧が生じます。運良く手に入れたキャビティタイプのバンドパスフィルターを挿入して送受のアイソレーションを確保しています。内蔵のトーンスケルチユニットは430MHzの方に使い、1200MHzは外付けのものを使用しています。
送信部は430MHzはAzdenのPCS-4300、1200MHzは(旧)スタンダードのC6000です。430MHzのPCS-4300はへたりましたので、KenwoodのTM-721に変更。
レピータのコントロールというのは、基本的には非常に簡単です。RXからスケルチ信号を取りだし、それでTXのPTTを叩けばいいだけの話です。音声はRXの外部SP端子から取り出し、必要なだけ減衰させてTXのマイク端子に入れればおしまいです。
問題はしっぽ=スケルチが綴じても1秒から3秒ほどは送信を持続させることと、1回の送信が3分以上に成らないようにすることです。どちらも結局はタイマーICで出来る話です。
さらには、音声のレベル調整があります。
これだけならまぁ1日もあれば基本のレピータは出来るのですが、わが方のようにVoIP(IRLPやWires)接続も同時に行おうとすると、掛け算的に接続がややこしくなります。
おまけに必要に応じてVpIP接続を430MHzにするか1200MHzにするか切り替えたいなどということも考え出すと、頭の中も無線機の間もところてん状態になるわけです。
レピータの設置以来、あれこれと接続が増えるにしたがってコントローラーも拡大というか基板が増える→ケースが増えて4つにもなりました。
しかし、よくよくケースの中を見ると基板が1つしかないというものもあって、ついに2011年9月29日に、今までのレピータ関係の基板を1つのケースに収めることができました。
TS-2000SXを再度入手することになった。TS-2000シリーズは、2001年ころに発売になったもので、DSPの性能から考えるとすでに「過去の」機械のような気がして、てっきり製造中止になっているものとばかりに考えていたのだが、豈図らんや、新スプリアス規定にも対応したものが製造されている。
このシリーズの1200MHzが入った物(TS-2000SXやTS-2000VX)は、1200MHzまでをオールモードかつ技適だけでやろうとすると、選択肢はこのTS-2000SXかTS-2000VXしかないのだ。そういう意味では、非常に価値のある無線機である。
以前所有していて手放したのは、JバージョンではSkycommandが利用できないからであった。
SkycommandというのはKenwoodが開発した技術で、HFのリグをV/Uのモービル機やハンディ機で制御する、というものである。音声はクロスバンドレピーター状態で遣り取りし、周波数の制御やPTTなどは、パケットでコントロールする、というものである。
アメリカでどの程度Skycommandが利用されているのかは不明なのだが、いろんなリモートソフトが出てきた現在での価値は、ネットを使わないでRFだけで=無線機とTNCだけでHFのリグのコントロールができる、という点であろう。
ネットやPCの安定性は、まだまだ家電に及ばない。無線機にも及ばない。何しろ24時間の稼働でさえも、なかなかうまく行かないのだ。
TS-570やTS-480をHFの親機にし、TM-D710Aと接続。TH-D72Aでコントロールする、ということでもいいのだが、TS-2000SXの場合にはTNCが内蔵され、さらにはサブの無線機にV/Uの機能がついているので、TS-2000SX以外にはTH-D72AだけでOKなのだ。しかしこれはTS-2000SXのK(アメリカ)バージョンの場合である。
TS-2000SXはパネル裏のチップを外すだけでSkycommandやクロスバンドレピーターの機能をONにできるようになっている。
ネットの情報ではクロスバンドレピーターのほうは、Jバージョンでも動かせるようなのだ。すると、TS-2000SXのメインを21320MHzSSBに設定しておいて、サブに145.78MHzFMを設定しクロスバンドレピーター状態にすれば、145.78MHzを送受できるHTで21320SSBにQRVできる、というのである。
災害時の運用にこういう機能が役に立つではないかとも考えているが、まぁ技術的な興味の実現が第一である。
それにしても、各社のV/U機でもクロスバンドレピーターの機能はジャンパーのチップを外したり、電源投入時のボタンの組み合わせで簡単に実現できるのに、なぜSkycommandは日本のバージョンではONに出来ないのかが不明である。
第3者通信の禁止という、アマチュア業務の大原則に照らしても、VoIP無線が解禁されてからでは意味が違ってきているとも考えれるし、HFの機械をクラブ局で運用し、HTを個人コールで運用、というふうにすれば、現行のWires-XやIRLP,Echolinkとなんら変わらないのである。
メーカーの方で何か作業をしたらJバージョンでもSkycommndが動作させられるのではないかと思い、2015年のハムフェアでKenwoodのブースの方に尋ねたのだが、その際には不明であった。後日メールで回答がきたのだが、JバージョンのTS-2000SXは内部にチップなどが異なるので、メーカーでもSkycommndは動作させることは不可、ということであった。
DL行きが間近に迫ってきた2015年10月中旬、いつもの中古無線機本舗のHPを見ていたら、なんとEバージョンのTS-2000Xが上がっていたのだ。それもTS-2000SX(Jバージョン)よりも、4万円ほども安い値付けであった。これはもう入手するしかないと思い、手許にあるTS-2000SXを下取りしてもらい、それに16000円追い金をして買うことになった。
手許に来たTS-2000Xをすぐに開腹し、チップを外してEバージョンからKバージョンに変更した。当然、Skycommndも稼働した。
TH-D7Aの方にも設定をすると、TH-D7AでTS-2000Xのコントロールができるのである。
DLから戻ってきてからも、まだTS-2000Xは床に仮り置きしただけであるが、とにもかくにもSkycommndを使う状態ができ上がって、喜んでいる。
法規上の問題があるようなのだが(と言っても、第三者通信に関しては、VoIP無線を解禁しているのであるから、ほぼ問題はないと思う。)、何とかVoIP無線とは違う形で、HTで全国的な通信網を構築する、ということへ一歩近づいたのは確かである。
(2015年12月31日)
PureDataのところに書いたように、FT-DX5000のVFO-Aのデータを、CAT端子を使ってFT-991にリアルタイムで送れるようになりました。つまり、FT-DX5000の運用周波数とFT-991の運用周波数が常に同期する訳です。
このシステムが出来て数日しか経っていませんが、FT-991の受信能力がかなりいいことに改めて気付きました。
今までもFT-DX5000でDX局を見つけ、同じ周波数に手動でFT-991を合わせて同一の信号を受信する、ということは何度もしてきたのですが、時間差があったのです。今回のトラッキングシステムだと、アンテナ切替器とAF出力の切替器のロータリーSWをガチャガチャするだけですから、時間差は数秒です。
FT-DX5000で聞こえてFT-991で聞こえないという信号はまずありません。条件=その時のノイズに対するDNRの効き具合などによっては、FT-991のほうは聞きやすいという場合もあるのです。FT-991恐るべし、であります。(2016年5月23日)
DLで3度運用したFT-897が長い船旅の末に、手許に帰ってきました。さてこれをどう使うかです。
無線機ラックにはもう空間的な余裕はありません。
897用の内蔵バッテリー(純正のFNB-78が2つとBatteryAmerica?で購入した互換品が一つ)もありますので、長年の夢(?)であった、「お出かけセット」=WではGo Kit という表現でフィールドデーでの運用や、非常時の持ち出し用のセットが多数作られています=を作ってみようと考えています。
せっかくですから余っているソーラーパネル(25W出力)で、FNB-78を充電しながらの運用ができればいいのです。
FNB-78の充電用にはCD-24という(とっても高い!!)純正の充電器があります。13.8Vかあるいは、CD-24専用のACアダプタ=PA-26Aをつないで使います。
CD-24の出力電圧は16.5Vで、FNB-78を4時間ほどで急速充電できます。
一方、ソーラーパネルは、無負荷で19V強の電圧が出ますが、1Aほど外へ電流が流れると、数ボルトは下がります。もっとも簡単な結線は、ソーラーパネル→充電コントローラー→12Vの鉛蓄電池→CD-24→FNB-78ということになりますが、これでは非常に無駄=電圧変換時の電力の無駄が多いのです。
12Vの3端子レギュレーターのGND端子にダイオードを複数直列にかませて、16.5Vを得ようかとも考えましたが、3端子レギュレーターは効率が悪いので却下。
秋月電子で売っているICにMPM80という非絶縁降圧型DCDCコンバータを見つけました。これで実験したところ、曇天でもソーラーパネルからFNB-78に対して200mAほどの充電電流を流せることが分かりました。
FNB-78はニッケル水素電池です。容量の1/10での電流=450mAを流した場合には10時間で満充電になります。200mAではその倍以上、つまりは丸一日掛かることになりますが、日照はそんなに長時間ありませんから、常時充電状態で使用する、という形になりそうです。
FT-897の上面には「A/B」という大きなスイッチがあります。内蔵バッテリーのどちらを運用に使うかを、明示的かつ利用者が把握して切り替えるものです。
バッテリーAで運用している間にバッテリーBをソーラーパネルで充電、という簡単なGo Kit です。ついでに、実験してみると、同じ回路を使って、ソーラーパネルで鉛蓄電池も充電可能であることが分かりました。
非常の際に役立てればいいのですが、そのためにも気軽に屋外で運用できる環境が必要です。
PSK31などを屋外で運用することも考えて、電源供給可能なUSB端子も付けようと考えています。(2016年06月05日)
2016年7月16日17日に開かれた関ハム2016に、両日参加しました。
初日の講演の目玉はIcomの技術者による、IC-7300に関する技術解説でした。SDRに関しては、昨年のハムフェアでAORに技術者による講演を聞いているので、一応の概略は理解しているつもりでした。
講演の中心はスペクトラムスコープの速度の速さと、DDSによる局発のPureさでありました。たしかにIC-7300のスコープは非常に速く動作します。これは文句なく秀逸です。
しかし、講演の中でもわざわざ「IC-7300は過大入力に弱いという誤解」という項目があって、Icom自身もIC-7300の過大入力の問題は、それなりに認識しているような印象を受けました。
Icomの展示ブースにIC-7300がアンテナに繋がれた状態で稼働しているのがあったので、しばし触ってみました。
ハムフェアや関ハムでは、記念局がすぐ近くで大電力(最大1KW)で運用しているので、会場の受信機にとっては非常に過酷な環境です。
換言すると、ハムフェアや関ハム会場で、記念局が送信していても普通に受信できていれば、その受信機にはそれなりの実力があるということになります。
IC-7300は残念ながら、相当激しくサチッていました。SDRには詳しくありませんが、ADCそのものが完全に飽和しているような感じを受けました。
八重洲はFT-891を展示していました。IC-7300とは送受信のバンドだけが同じで、後は全くコンセプトの異なるものです。
こっちのほうは過大入力にもIC-7300ほどのサチり方はないようでした。秀逸なのは、CWでBWを50Hzまで狭めてもリンギングを感じなかったことです。
Kenwoodは新製品はHFもV/Uも、アマチュア無線に関しては何もありませんでした。寂しい限りです。
TS590SGがあったので、IC-7300、FT-891と同様にHFの受信をチェックしましたが、過大入力に関しては、3つの中では一番良いように感じました。
(2016年07月20日)
関ハムでMFJ-392Bというヘッドフォンの新品が、少々安かったので衝動買いをした。
ヘッドフォンは10年ほど前からKenwoodのHS-5を使っている。予備も含めて3個あるのだが、どれも少々くたびれてきて、左右の位相ずれが生じている感じもあるので、他社のはどうかと考えたのである。
スペック的にはほとんど変わらないのだが、全然違うものであった。
まずは、音が小さい。しかも音声帯域だけではなく、かなり再生周波数域が広いのだが、妙に下の方に延びていて、SSBの音はこもったように聞こえる。CWはOKかと思ったら、これは音圧が低くてだめ、
耳への装着感もHS-5に比べるとかなり劣っている。
まさに安物買いの銭失い(そんなに安くはなかった!!!)であった。
やはり無線にはHS-5が最良のようである。(2016年07月22日)
アマチュア無線機メーカーは、仲がいいのか悪いのか不明ですが、入出力の規格は各社まちまちです。ここ5年ほどの間に売り出された中型(中クラス)までの無線機の場合には、電源コネクタは大体4ピンで各社共通になりました。
ついでにマイク端子だけでも統一されればずいぶんユーザーは助かるのですが、まったくその気配はありません。
各社で共通の規格ができて、それがまだ一部で生き残っているのは、DATA端子(ほとんどがミニの6ピン)くらいです。
ところがRRSPIを導入してから各社のCATコマンドを改めて調べたら、Icom以外はかなり共通していることがわかりました。
例えば、コンピュータと無線機のVFO-Aの周波数情報のやりとりは「FA」というコマンドで行うという具合です。
大昔に、ASQというメッセージの送受を行う付加装置の規格が、IcomとYaesuとマランツで統一されたことがありました。
IcomとYaesuが同じ規格を採用したという時代もあったのだと、驚きました。
(2016年07月31日)
JARDが旧スプリアス規定の機種について、「確認保証」という妙なサービスを始めるそうです。
このサービス(もちろん有料。1台目は2500円、2台目からは1000円らしい)を受けると、旧スプリアス規定の時の機種も新スプリアス規定の発効した後も、問題なく使用できるということのようです。
実際に機械を検査して保証するのではありません。今の保証認定と同じで、紙の上での保証です。お金だけがJARDにころがり込む訳です。
包括免許にしても、短期免許にしても、固定する局と移動する局の区別とか、日本のアマチュア無線の制度は、世界標準からは大きく外れています。
新スプリアス規定の件でも、そのことでアマチュア局の運用に何がしかの制限が掛かる、ということは日本以外ではないそうです。
普通に考えても、今のアマチュア無線はバンドでの指定ですから、スプリアスも含めて、そこから逸脱しなければOKなのです。
バンド監視をしっかりしていれば、こんな妙な制度での「救済」など出てくるはずがないのですが……
JARDが500台程の旧スプリアス規定の機種を調査して、そのほとんどが新スプリアス規定も満たしているのが分かったのですから、その機種に関しては、「新スプリアス規定を満たすと見なす」という例外規定を、国が告示すればいいことです。
当然、そういう交渉をするのはJARLしかないのですが、今のJARLには、期待してもだめでしょうね。(2016年08月02日)
八重洲無線がFT-991Aを発表しました。IC-7300と同様のリアルタイムモニタスコープ搭載ということです。スコープ用に専用の受信回路を設けたということで、単なるファームアップではなく、ハード的に根本からの改善、ということのようです。
FT-991が販売され始めたのが2015年の2月、それから1年半での新機能搭載機の登場です。
八重洲無線は既存のFT-991オーナーに対しての救済策も用意しているという情報が入ってきました。朗報です。
数年前にTS-590がTS-590Gになった時なども、既存のオーナーは指をくわえているだけだったので、今回の八重洲無線の決断はFBです。
さて、アップグレード(メインの基板などの交換)の料金が気になるところです。(2016年08月21日)
問題は、FT-991をサブ機=QRP5Wでの運用に利用しているわが方の場合に、さてリアルタイムスコープの出番があるのかないのかです。受け付けは9月末頃開始とのことなので、しばらく考えましょう。
2016年のハムフェアで、Icom は据え置き型の受信機の新機種を発表しました。現行のIC-R8500 の後継機です。
筐体はIC-7300 と同じでリアルタイムスコープが売りのようです。
デジタルにも対応なのですが、ネットの情報ではYaesu/C4FM には対応していないとのことです。
Icomが八重洲を不倶戴天の敵として嫌っている(逆も真?)のは周知の事実ですが、本当にIC-R8600がC4FMを受信できないとしたら、Icomもばかな決断をしたものだと思います。
D-Starと同様に、C4FMも広くアマチュア無線においても普及しています。実際の交信頻度はC4FMを使ったほうが多いと思います。
警察や消防のデジタルが聞けないのは仕方ないにしても、アマチュア無線で広く使われているデジタル無線を、企業の意地や面子で聞けないようにしたのであれば、間違った決断であり、そしてまたそれが販売にも大きく影響すると思います。
情報が間違っていて、カタログには載ってないけれどもC4FMもアルインコのデジタルも聞けるということを、期待します。(2016年08月21日)
新スプリアス規制に関して、JARDが「確認保証」という、非常に奇怪なことを始めました。そのこと自体のばかさかげんに関しては、先に記述したとおりです。
保証認定という制度の善し悪しは措くとして、今回の「確認保証」で、自作機の取り扱いがどのようになるかが心配です。
8/25日現在のJARDのHPなどでの情報によると、自作機など(外国製の無線機を含む)では、申請者が自分で撮ったスペアナなどでのスプリアスがわかる資料の添付や、あるいはJARDで測定することも可、ということになっています。
もちろんJARDでの測定には費用が発生します。
そこで次のように考えました。
今回の「確認保証」はすでに免許を受けている無線機に関することなので、当該の無線機(自作機)を撤去して、新たに同じ無線機を増設で申請する、ということで、面倒な手続きをクリアできるのではないでしょうか?
現行の免許申請およびそれに準拠した保証認定でも、その送信機が電波法などに規定された技術基準を満たしていることを確認するのは、申請者自身です。電子申請でも確認のための□があって、そこに✓を入れるようになっています。
諸外国の包括免許制度さえあれば、こんな面倒なことを考えることもないのですが、致し方ないようです。(2016年08月25日)
ハムフェア2016で実機が紹介されたTH-D74ですが、アメリカバージョンのTH-D74Aでも、Skycommndは出来ない、ということです。
V/UでのフルデュープレックスができないとSkycommndはできないのですが、KenwoodはTH-D7A、TH-D72Aと脈々と続いてきたSkycommndの流れを、打ち切ったようです。
なぜKenwoodがSkycommndを搭載しなくなったのかは不明ですが、残念なことです。(2016年08月26日)
TH-D74AではSkycommandが出来ないと分かったので、TH-D72Aが販売されている間に、入手することにしました。
SkycommandはTH-D7Aでほんの少しだけ実験的に使ったことがあるのですが、TH-D72Aでは、非常に快適に使うことができました。
システム自体は変更されていないのですが、TH-D72Aから送出されるパケットが、非常にうまく調整されているのだと思います。
TS-2000SXのV/Uにはもちろんダミーロードを接続。TH-D72Aのほうも最小の出力で、室内での実験だけになりましたが、ネットに頼らないで、すべてRFでのリモコン環境というのは、これはこれで非常に興味深いものです。
TH-D72Aのテンキーを押すたびに、TS-2000SXのバンドが変わったり、TH-D72Aの上部のダイアルを変化させると、周波数情報の入ったパケットがTH-D72Aからピーギャーと送出されそれによってTS-2000SXの周波数も変化するというのは、見ていて面白いものです。
アメリカでもヨーロッパでも一定程度のユーザーの存在するSkycommandを、なぜKenwoodはやめる方向へ舵を切ったのでしょうか??
(2016年09月05日)
12/10にアイコム本社で行われた展示会に参加して、IC-R8600の実働機に触れてきました。IC-7300と同じように、スペクトラムスコープは非常に表示が速くて、これはなかなかのものでありました。
10kHz~3GHzまで受信できるということですが、残念ながら、昨今のV/Uでは、受信してみたくなるような通信で、なおかつ復調可能なものが激減しています。
それでも食指が動きそうになったのですが、ハムフェアでの情報ではC4FMは受信できない、というようなことであったので、その点を係りの人に尋ねると、その通りで、Yaesuのデジタルは受信できないということでした。
IcomとYaesuは非常に仲が悪いのですが、受信できなくする=正確にはアマチュアのデジタルモードで受信可能なのはD-Starだけ、というのは、さていかがなものでしょうか? Icomファンだけに販売するという戦略でしょうか?(2016年12月10日)
2016年のハムフェアで発表された、IcomのIC-R8600を入手しようと考えています。
C4FMが受信できないという、小生には理解し難い仕様なのですが、たぶんそれは時間が経てば解決する=ユーザーからの要望が多数集まって、Icomがこっそりと(つまりはアナウンスなしに)ファームアップの際にOKにすると思っています。
メーカー製の固定の受信機は、往年の9R-59に始まり、FR-101DD、IC-R8500、IC-R75、DX-R8、FRG-100と使ってきました。
何台かは無線機ラックに並んでいたのですが、同じような仕様の受信機が複数あっても仕方がないと思い、すべて売りました。目的はIC-R8600の購入です。
ネットで注文の出来る無線機販売店に売り値を問い合わせてみると、かなりの違いがありました。[もちろん最安値の店に予約を入れました。]
IC-R8600はIcomのプレスリリースでは年間製造数250台ということですが、そのためか、モービル機などと比べると、仕切り値が非常に高いようです。
もちろんV/U/Sのモニタが中心になろうと思いますが、それ以外にFT-DX5000のIFをIC-R8600に入れて、FT-DX5000のモニタにしてみようかと考えています。そのまま入れてもまぁOKなのですが、少々の工夫を加えてみようと考えています。(2017年03月12日)
ひょんなことから、またまた受信機を入手しました。FRG-100です。1992年に発表された受信機なので、もう四半世紀も前の製品です。
FRGシリーズでは最後の製品であり、Yaesuはその後VR-5000という据え置き型の受信機も出しますが、HFだけの受信機=往年の表現をすれば「全波受信機」としては、このFRG-100が最後です。
受信機、とくにかつては「全波受信機」とよばれていたHF帯の全域を切れ目なく受信できるものにたいしては、興味を引かれます。
いつかは「51S-1」を手に入れたいと考えていますが、メカニカルな部分のメンテナンスが手に負えるとは考えにくく、出物があってさすがに手は出ません。
このFRG-100はいつもの中古無線機の店に海外仕様=要するにFMユニットの入っていないものが、格安で出ていました。
メモリーの操作をする回路に接触不良がある、ということでしたが、FMはHFでは聞かないし、メモリーのほうは基板のハンダ付けの不良で直せると思って、ポチってしまいました。
来たFRG-100は内外ともにほこりや汚れもなく、極上の状態でした。湿度の高い日本国内で長年に渡って保管していると、どうしても汚れがべったりと付くのだが、どうやら湿度の低い場所で保管されていたようです。
たしかにメモリーの管理がどうにもおかしかったのですが、これはリセット=これが面倒で、電源ケーブルも外し、内部のCR2032も外してて、数分間放置する=することで直りました。
問題はメインダイアルの固さでした。ロータリーエンコーダーを分解してみたのです、これといって固さの原因が見つからず、とりあえずはダイアルの軸を締めている10mmほどのナットを緩めて、なんとか楽に回転するようになりました。
FRG-100は、周波数やメモリーの制御にはCPUが使われていますが、信号系統は高周波からAFまですべてアナログです。
IFのフィルタもAMの受信を主に考えられた感じのものが使われていて、非常に素直な音がします。(2017年01月05日)
先日配信されたむせんZone25のニュースによると、YaesuのDMU-2000が生産終了した、ということです。
考えてみると、DMU-2000はFT-2000の時代からあるので、10年以上も市場にあったということです。
生産終了の原因は必要な部品の供給がなくなったから、ということですが、それ以外にも原因はありそうです。
IcomやKenwoodの機種内蔵のモニタスコープに比べて、Yaesuのモニタスコープは非力です。これは誰の目にも明らかです。
それでもFT-DX5000の評判がいいのは、受信性能、特にCWの受信性能が他機に比べて優れているからでしょう。
それでも、やはりリグ内蔵の速いモニタスコープに慣れると、FT-DX5000+DMU-2000というのは、一昔も二昔も前のものだなぁと、思わざるを得ないのです。
DMU-2000の生産終了==>>モニタスコープ(まともな速さの!!!)内蔵の新機種(FT-DX7000????)をYaesuが発表するのもそう遠くない、というように理解しています。
(2017年03月12日)